政治【与謝野改革の虚実】(中)民主党色払拭図る 周到な舞台装置+(2/3ページ)(2011.2.2 21:24

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【与謝野改革の虚実】
(中)民主党色払拭図る 周到な舞台装置

2011.2.2 21:24 (2/3ページ)

 タイムスケジュールも入念に詰めた。検討会議は5日に初会合を開き、3月までヒアリングを実施(第1フェーズ)。4月に社会保障制度改革案を策定(第2フェーズ)する。5月からは消費税率引き上げを視野に入れた財源論議に入り、6月に一体改革案を取りまとめる(第3フェーズ)。

 検討会議には「民主党色」払拭という狙いもあった。菅政権は本来、民主党案をベースに政府案を作るべきだが、それでは議論はまとまらない。場合によっては、財政規律を無視し、バラマキ政策で人気を取ろうとする勢力に議論そのものを潰されかねない。そう思った与謝野は環境作りに細心の注意を払ってきた。

 与謝野の年金改革の腹案はあくまで社会保険方式。税と保険料で5割ずつ賄う基礎年金に、労使が保険料を折半する「報酬比例部分」を上乗せする現行方式の修正を理想とする。これに各界が出した「試案」をどう練り込むか。とても民主党案までウイングを広げる余裕はない。

 このため検討会議の民間メンバーの人選は、民主党側に漏れないよう秘書官だけと調整してきた。

 まず念頭にあったのが麻生太郎政権時の安心社会実現会議の主要メンバー。電通名誉相談役の成田豊は実現会議座長。東京大大学院教授の吉川洋は座長代理で、福田康夫政権の社会保障国民会議でも座長を務めた。北海道大大学院教授の宮本太郎も実現会議の報告書作成に関与している。

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