政治【与謝野改革の虚実】(中)民主党色払拭図る 周到な舞台装置+(3/3ページ)(2011.2.2 21:24

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【与謝野改革の虚実】
(中)民主党色払拭図る 周到な舞台装置

2011.2.2 21:24 (3/3ページ)

 そして元自民党衆院議員で元厚生労働相の柳沢伯夫。与謝野は平成17年の自民党政調会長当時、経済財政担当相(当時)の竹中平蔵ら「上げ潮」路線に対抗し、財政改革研究会(財革研)を発足させ、消費税率引き上げを不可避とする中間報告をまとめた。この際に政調会長代理であり、財革研座長として与謝野を補佐したのが柳沢だった。

 与謝野は中間報告を「柳沢ペーパー」と呼ぶほど柳沢の実務能力を高く評価しており、自民党とのパイプ役としても期待を寄せる。逆に言えば、無所属議員となった与謝野にとって検討会議は唯一のよりどころであり、参謀も柳沢しかいないことを意味する。

 検討会議の設置も会議の人選も菅は与謝野案を丸のみした。1月31日には与謝野を支える事務局が拡充され、秘書官も厚生労働、財務両省から1人ずつ派遣され、計5人に増強された。狙い通りの布陣を敷いた与謝野は新しい事務局を訪れ、こう鼓舞した。

 「いよいよ一体改革の実務が始まる。党のためとかではなく、国民のために仕事をするんだという意気込みで頑張ろう!」

 だが、政権には与謝野への嫉妬が早くも渦巻く。前首相の鳩山由紀夫は2日、都内で講演し、与謝野への敵(てき)愾(がい)心(しん)をむき出しにした。

 「私は政党を作ったことはあるが、移ったことはありません。与謝野氏は民主党をあしざまに批判した。私も必ずしも事実でない批判をされ、激したことがございます。政治家としてまったく理解できない」

(敬称略)

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