政治【与謝野改革の虚実】(中)民主党色払拭図る 周到な舞台装置+(1/3ページ)(2011.2.2 21:24

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【与謝野改革の虚実】
(中)民主党色払拭図る 周到な舞台装置

2011.2.2 21:24 (1/3ページ)

 「税と社会保障の一体改革は、民主党案をそのままスライドすることではなく幅広く検討していきたい」

 2日の衆院予算委員会。首相の菅直人は、公明党政調会長の石井啓一に民主党の年金改革案を「いくら財源がいるかわからない。いい加減だ」と執(しつ)拗(よう)に批判され、こう答えた。

 国民年金や厚生年金などを一元化させ、保険方式にあたる所得比例年金と全額税方式の最低保障年金(月額7万円)に再編する民主党案は、先の衆院選マニフェスト(政権公約)の目玉政策だ。ところが菅は「数字の面でまだ確定した案になっていない」とあっさり認め、一元化も「難しさは認識している」と告白。この瞬間、民主党案は一体改革論議の舞台から消えた。

 「石井さん、いいねえ」

 身を乗り出すように議論を聞き入っていた経済財政担当相・与謝野馨は、予算委が休憩に入ると、ニヤリとしてつぶやいた。自らが信じる改革を進めるには、民主党マニフェストが邪魔だと感じていたからだ。

 一体改革にあたり、与謝野は舞台装置を重視した。

 政府・与党案を最終決定するのは政府・与党社会保障改革検討本部(本部長・菅)だが、下部組織として「社会保障改革に関する集中検討会議」を新設した。

 こちらの議長も菅が務め、事実上の決定機関となる。政権と民間の有力者で構成され、議論を通じて各界の「お墨付き」を得る形態は与謝野の「十八番」。自公政権の経済財政諮問会議の復活ともいえる。

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