フィギュア四大陸選手権で2位と大活躍した羽生結弦選手の素顔に迫りました。
高橋大輔選手(24)、安藤美姫選手(23)のダブル優勝に沸いたフィギュアスケート四大陸選手権。その裏で大活躍した超新星、羽生結弦(ゆづる)選手(16)の素顔に迫りました。
フィギュア四大陸選手権、リンクの上で、16歳が躍動した。
恐れることなくチャレンジした4回転。
羽生選手は大歓声の中、大先輩・高橋選手のすぐ横、表彰台2位というポジションをつかみ取った。
地元の宮城・仙台へ凱旋(がいせん)した羽生選手を待っていたのは、母校・東北高校の仲間たち。
予想を超える大歓迎に、羽生選手は「こういう状況になっているとは、自分自身思っていなかったんで、正直言ってびっくりしてますけど」と話した。
町行く人も、携帯電話のカメラで写真をパチリ。
突如、有名人となった羽生選手は、「超、恥ずかしいんだけど」と、本音もちらりとのぞかせた。
今から5年前、小学生だった羽生選手は、当時から脅威の柔軟性を持っていた。
その秘密について、当時の羽生選手は「(水筒の)水の中に純金が入っていて。体がちょっとずつ柔らかくなるんで」と話していた。
柔らかで繊細な演技を持ち味とし、いつしか羽生選手は、日本の未来の担うスケーターにまで成長した。
そして今シーズン、シニア初参戦でつかんだ四大陸選手権の舞台。
大会前、羽生選手は「とにかく、隣にいる先輩方(高橋選手と小塚崇彦選手)は、すごく会場の雰囲気を盛り上げてくれると思うので、その流れに乗っていければなと思って」と話していた。
その言葉通り、高橋選手を追い、羽生選手は、ショートプログラム3位と好位置につけた。
入念なイメージトレーニングを終え、いざ、勝負のフリーへ。
まずは、冒頭の4回転。
そして、続くトリプルアクセル、トリプルフリップも成功。
ジャンプで完全に流れをつかむと、柔軟性を生かした「イナバウアー」。
持ち前の柔らかさに加え、力強さ、男らしさも印象づけた。
リンクサイドで羽生選手は、「しんどかった」と話し、「よく跳んだ、よく跳んだ4回転」と話すコーチと、喜びを分かち合った。
才能は、大舞台で開花し、男子では大会最年少、16歳のメダリストとなった。
激闘を終え、2週間ぶりに母校へ戻った羽生選手は、クラスメートに囲まれ、普通の高校生に戻った。
女子生徒は、「(教室では)いつもと変わらない感じだよね」、「変わらないけど、すごいなあって」と話した。
充実のシーズンを終え、ほっと一息。
次の目標について聞くと、羽生選手は「ソチ(五輪)には出たいな。男子『3強』と言われているところに、割って入れるぐらいの勢いでいけたらなと思ってます」と話した。
まだ伸び盛りの16歳、今後の飛躍が期待される。
(02/23 20:48)