エジプト:大規模デモ続く 米は姿勢修正

2011年2月7日 21時28分 更新:2月7日 21時57分

 【カイロ鵜塚健】ムバラク・エジプト大統領の次期大統領選不出馬などを確認した、政府と野党勢力の暫定合意で、合意に参加した事実上の最大野党で穏健派イスラム原理主義組織「ムスリム同胞団」の支持者らは7日、大統領の即時退陣を改めて求め、カイロで大規模抗議デモを続けた。一方、同胞団の影響力拡大を恐れる米国のクリントン国務長官は6日、ムバラク氏が即時退陣すれば政権移行プロセスが混乱するとの認識を示し、暗に早期辞任を促してきたオバマ政権の従来姿勢を修正した。

 スレイマン副大統領と野党勢力は6日、憲法改正のための委員会設置、治安当局による野党勢力などの弾圧の根拠となってきた非常事態令の条件付き廃止で暫定的に合意。だが、ムバラク大統領の退任時期は明確になっていない。AP通信によると、同胞団は「即時退陣」の要求を取り下げてはいない模様だ。

 同胞団は1月27日にデモへの支持を表明して以降、国内各地の団員らを動員。カイロ中心部のタハリール広場だけで、連日約1万人がデモに参加しているという。

 一方、米政府は、エジプト政府と同胞団など野党勢力との対話を支持したが、オバマ大統領は6日、米FOXテレビの番組で「同胞団は大多数の支持は得ていない」と、影響力拡大をけん制した。

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