八百長問題:損害「補償して」 春場所中止、関係者ら悲鳴

2011年2月7日 20時32分 更新:2月7日 23時48分

大相撲春場所が開催される予定だった大阪府立体育会館と中止を知らせる張り紙=大阪市浪速区で2011年2月7日午後2時36分、小関勉撮影
大相撲春場所が開催される予定だった大阪府立体育会館と中止を知らせる張り紙=大阪市浪速区で2011年2月7日午後2時36分、小関勉撮影

 大相撲の八百長問題で、春場所と巡業中止の波紋が7日、列島に広がった。関係者は開催を前提に準備や仕込みをしていただけに、中止による損害は計りしれない。嘆き、怒り、やりきれなさ--。大阪では春場所の会場収入が吹っ飛び、巡業先では損害を補償するよう日本相撲協会に求める声も出始めた。

 ◇大阪府立体育会館

 八百長問題で来月の大相撲春場所が中止になり、会場の大阪府立体育会館(大阪市浪速区)の収入が大打撃を受けている。春場所に伴う使用料は約7500万円で年間収入の4分の1にあたる。今から新たにスケジュールが埋まる可能性は低く、キャンセル料を請求しても、収入の大幅減は避けられない事態になった。

 府は体育会館の運営を、南海電鉄など2社に委託。規定では、1カ月前までのキャンセルは正規の5割、15日前までは8割、それ以降は全額。南海電鉄側は相撲協会に規定通りキャンセル料の支払いを求める方針。【堀江拓哉】

 ◇先発事務所

 春場所中止決定から一夜明けた7日、会場予定だった大阪府立体育会館(大阪市浪速区)にある日本相撲協会先発事務所には、入手したチケットを返還する地元ファンが、次々と訪れた。このうち、有力後援者である維持員で作る「東西会」の岡本昭会長(83)=岡安商事代表取締役=は「会員が支払った今年の維持費は返却してもらいたい」との考えを示した。

 維持員になるには、6年間で130万円以上の維持費を寄付する必要があり、同会所属の84人はその多くが1年ごとの分割で払っている。岡本会長は「大阪では年1回の春場所。それが中止になったのだから返却は求めていく」と話した。【加藤敦久】

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