新燃岳噴火:東京大地震研が写真公開 溶岩はほぼ平らに

2011年2月5日 11時26分 更新:2月5日 12時17分

中央部の火口から噴火が始まった新燃岳。右奥の火口からは、灰色の噴煙が上がっていた=2011年2月4日、東京大学地震研究所・金子隆之助教撮影
中央部の火口から噴火が始まった新燃岳。右奥の火口からは、灰色の噴煙が上がっていた=2011年2月4日、東京大学地震研究所・金子隆之助教撮影

 東京大地震研究所は4日、噴火が続く霧島山系・新燃岳(しんもえだけ)(1421メートル)を上空から観測し、撮影した写真を公開した。ぼたもち状に火口をふさいでいた溶岩はほぼ平らになり、中央付近にくぼみのようなものが見られた。上昇したマグマが地下に戻る「ドレインバック」という現象が起きている可能性もあるという。

 地震研によると、火口の溶岩の体積は減っているように見えるといい、理由として、ドレインバック▽溶岩に閉じ込められたガスが抜けた▽これまでの爆発で噴出した--などが考えられるという。溶岩は一時、火口縁の最も低い標高とほぼ同じ高さに達していた。

 ドレインバックは、いったん上昇したマグマが地下に生じた空洞に戻る現象で、火口の底の陥没を伴う。この場合、深部からの新たなマグマの供給が停滞している可能性を示すという。地震研は「長期的な見通しはまだ分からない」としている。【八田浩輔】

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