江田島市公共交通協議会は21日、市西部の各港と広島港(広島市南区)を結ぶ西能美航路で、4月に市営フェリーを撤退させる方針を決めた。一方で市営高速船は昨年10月からの増便を継続し、車を利用しない高齢者たちへの利便性を一定に保った。広島呉道路の無料化などで利用者が減少し、合理化はやむを得ないと判断した。
同協議会は昨年10月から、中町(能美町)―高田(同)―広島港の市営フェリーを休止。一方で同区間の市営高速船を1日20往復から27往復に増便する実証運航を進めている。
同じく実証運航をしている芸備商船の三高(沖美町)―大須(江田島町)―広島港のフェリーは、4月以降も実証運航の1日16往復を変えずに継続することにした。市営を廃止し、フェリー航路を一本化することで存続を図る。
同協議会は実証運航の状況を踏まえ、燃料の高騰に加え、利用者の減少は避けられないと判断。実証運航の前に戻せば、さらに収支の悪化が予想されるとした。また、昨年12月の利用者アンケートでは、サービスについては全般的に満足度が向上したとの結果が出ているという。
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