2011年2月24日20時41分
【北京=古谷浩一】中国の民主化を求めて20日に呼びかけられた「中国茉莉花(ジャスミン)革命」で、米国のハンツマン駐中国大使が北京の呼びかけ現場にいたことが話題になっている。現場での画像などが中国のネット上に流れ、反米的なネット世論は、米国がデモなどをけしかけていると批判。米国大使館は「偶然だ」と反論している。
画像を公開したのは、反米的な書き込みが多い「四月青年論壇」など。デモの呼びかけがあった北京の繁華街、王府井で20日午後、多数の群衆の中にサングラス姿の大使が映っている。大使は「あなたは中国の混乱を望むのか」と現場で質問され、「ありえない」と否定したという。
米国大使館のスポークスマンは「大使は家族と一緒に外出していて、偶然に現場に出くわした」と朝日新聞に語った。ただ、ネット上には「何やらうれしそうだ」「中国から出て行け」といった反発の声が書き込まれている。
ハンツマン氏は4月に大使を退任予定。来年秋の米大統領選に共和党から出馬するための準備を始める、と報じられている。