大相撲春場所:前売り券販売延期、好角家も「情けない」

2011年2月4日 22時11分 更新:2月4日 23時50分

大相撲春場所の前売り券の発売延期を知らせる張り紙=大阪市浪速区の大阪府立体育会館で2011年2月4日午後8時16分、小関勉撮影
大相撲春場所の前売り券の発売延期を知らせる張り紙=大阪市浪速区の大阪府立体育会館で2011年2月4日午後8時16分、小関勉撮影

 大相撲春場所の前売り券販売延期が4日、発表された。放駒理事長は「ファンには申し訳ないが、少し延期させてもらう。(前売り発売を)待っている人に対して早く告知すべき義務がある」と理解を求めたが、八百長疑惑で春場所関係者に広がった動揺は、さらに拡大した。

 お茶屋と呼ばれる相撲案内所8社が加盟する大阪相撲案内所組合。4日夕方、日本相撲協会から前売り販売延期の連絡を受けた清水武組合長は「まだ電話で販売延期と言われただけで、中止が決まったわけじゃない。様子を見守るしかない」と困惑を隠せない。「ただ、すべてのスケジュールが決まっている中での延期は、(開催中止など)何かあるということじゃないのか」と春場所の開催中止も危惧する。

 昨年末から営業活動を始めている大阪の案内所関係者によると、案内所には前年の販売実績に基づいてチケットが納められる。「すでに協会から(チケットを)受け取り、お得意さまから代金回収している最中。一般発売は延期できても、我々の営業努力はどうなるのか」と憤慨する。八百長疑惑が表面化して以降、予約キャンセルが続出した案内所もあるといい、会場の大阪府立体育会館に設けられた協会先発事務所にも問い合わせの電話が相次いだ。

 好角家の間にも、前売り延期の影響は広がった。横綱審議委員でもあり、春場所の維持員で構成する親睦団体「東西会」の岡本昭会長は「残念というより情けない。こういう窮地にこそ大相撲を支えたいが、今回の問題は別だ」と語気を強めた。【和田崇】

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