西日本新聞

天神地区に医療観光病院 渡辺通の再開発地 来年秋開業

2011年1月11日 14:32 カテゴリー:社会 九州 > 福岡
桜十字メディカルグループが建設予定の新病院の完成予想図

 九州一の繁華街、福岡市・天神地区南部に、アジアの旅行客をターゲットにした医療観光を手掛ける新病院が来年秋開業する。熊本市の桜十字メディカルグループが、福岡市博多区で運営する友愛病院を移転。地上13階建てで、中国人対象の人間ドックや、介護や食事のサービスを提供する高齢者専用賃貸住宅(高専賃)を備える。

 予定地は、地下鉄七隈線「渡辺通駅」北東部の約3100平方メートル。独立行政法人「都市再生機構」が土地区画整理事業を進める渡辺通地区の一角に位置する。市は5年前、ここで劇場を建設する構想を描いたが実現せず、民間利用を探っていた。同地の活用策は市の大規模開発構想の核として注目されており、天神南部の再開発に弾みがつきそうだ。

 桜十字グループによると、新病院は延べ床面積約2万3千平方メートルで、299床、総事業費は約60億円。医療観光向けの人間ドックは、2階フロアの一角(約500平方メートル)に整備。主に中国人富裕層を対象とするため、専任の中国人スタッフを雇用して医療通訳も兼務させる。福岡都市圏へのアクセスの良さを強みに年間約300人の観光客受け入れを目指し、周辺のホテルや旅行代理店とも連携する。

 ほかには、スタッフが24時間態勢で介護に当たり、定期的に医師が訪問する高齢者住宅(11-13階)、回復期の救急患者リハビリ施設(10階)、介護老人保健施設(8-9階)、入院・外来病棟(4-7階)などを備える。5月にも着工する計画という。

 桜十字グループは今春、熊本市で運営する桜十字病院の健診センターにも医療観光用の個室を設ける。グループの西川朋希代表は「九州は東アジアの玄関口で魅力的な観光地が多い。海外からのリピーターを増やし、ゆくゆくは九州から日本の医療福祉を輸出する足掛かりにしたい」と話している。

 福岡市中央区医師会の溝口知行会長は「移転については、地元医師会員の了承が取れれば問題はない」と話している。

=2011/01/11付 西日本新聞夕刊=

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