2011年1月20日 10時22分 更新:1月20日 11時30分
民主党の小沢一郎元代表は20日午前、自らの政治資金問題で衆院政治倫理審査会(政倫審)の土肥隆一会長が求めていた通常国会冒頭の政倫審出席について、事実上拒否する考えを伝えた。岡田克也幹事長ら執行部はこれを受け、政倫審での小沢氏の招致議決に踏み切る方針。ただ野党側の反発に配慮し、議決は24日の国会召集日以降に先送りした。
小沢氏の政倫審出席をめぐっては、土肥氏が国会冒頭の28日までの出席を小沢氏に求め、20日正午までに正式に出席を申し出るよう求めていた。これに対し、小沢氏に近い川内博史衆院議員が土肥氏に対し「小沢一郎としての回答」と記したメモを提出。「予算成立を最優先させ、国会の状況を見ながら判断させていただきたい」として、事実上拒否の意向を伝えた。土肥氏は「納得できない話で無回答に近い」と語った。
岡田氏ら執行部は当初「申し出がないなら国会開会前に議決に踏み切らざるを得ない」として、21日までに議決する方針だった。だが、野党側は小沢氏出席の確証がない中での議決方針に反発。民主党は、予算審議に影響しかねないとして、議決の先送りを決めた。安住淳国対委員長は20日「この問題で予算審議に支障をきたすのは避けたい」と、慎重に対応する考えを示した。
執行部は議決の方針は維持しており、同党は政倫審委員から小沢氏系の議員を排除するなど、単独議決に備える一方、小沢氏が強制起訴されれば、離党勧告などの処分に踏み切る方針だ。【横田愛】