2011年1月19日 20時23分
兵庫県相生市は19日、来年度から市立の幼稚園と小中学校の給食を無料化する方針を明らかにした。市・私立保育園についても給食費分を助成し、幼保小中で事実上の給食完全無料化を実現する。子育て支援を手厚くして市の人口減少を止めるのが目的。近年、給食費の一部助成などを行う自治体は出てきたが、保育園も含めた実質完全無料化は茨城県大子町などの例があるだけで、全国でも珍しいという。
給食費以外にも、市立幼稚園の保育料を無料化し、市・私立保育園と私立幼稚園の保育料を助成する。給食費分を含めた助成額は1人当たり年間9万6000円。
市によると、市内の幼保育園児は約700人、小中学生は約2300人。支援策に伴う市の負担総額は約2億6800万円。給食費無料化に伴い、家庭負担は小中学生1人あたり年間4万5000円前後軽くなる。
相生市の人口は約3万1000人。この10年で3000人以上減っており、谷口芳紀市長は「人口減に歯止めをかけるために思い切った子育て支援策を取り入れた」と話している。【小泉邦夫】