2010年12月30日 2時30分 更新:12月30日 4時53分
シャープは29日、電子書籍に対応した多機能携帯端末「GALAPAGOS(ガラパゴス)」を来年以降、米国や中国、インド、ブラジルなど海外で発売する方針を明らかにした。先行販売する米国では、電子書籍の閲覧方式に、海外で主流の「EPUB(イーパブ)」を追加採用し、米国の出版社や電子書籍を購入する消費者にアピールする。
年明けに米国での発売について米通信大手と共同発表する。電子書籍の閲覧方式は、日本ではシャープが独自開発した「XMDF」を採用している。米国では事実上の世界標準となっているイーパブも採用することで、購入意欲をかき立てる狙い。
また、米国の販売機種には、第3世代(3G)携帯電話の通信機能を追加搭載する。電子書籍をダウンロード販売するウェブサイトを米通信大手と共同運営する見込み。日本では無線LANしか搭載していないが、国土が広く、無線環境が日本より悪い米国に対応する。米国以外でも、中国やインド、ブラジルなどの新興国でも順次販売し、ガラパゴスの世界展開を加速させる。【宇都宮裕一、南敦子】