韓国大統領:6カ国で北朝鮮の非核化を…来年実現に決意

2010年12月29日 20時18分 更新:12月30日 0時16分

 【ソウル大澤文護】韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領は29日、外交通商省の「新年業務(目標)報告」の席で「来年は必ず、6カ国協議を通じて北朝鮮の核廃棄を実現しなければならない」と強調し、朝鮮半島情勢安定実現への覚悟を示した。1月の米中首脳会談などで米国が6カ国協議再開に前向きな姿勢を示した場合は、韓国もそれに対応するための発言とみられる。

 韓国政府は11月の延坪島(ヨンピョンド)砲撃事件以来、6カ国協議再開に慎重姿勢をとり「協議再開には北朝鮮自身が非核化に向けた措置を取る必要がある」との主張を崩していない。しかし聯合ニュースなど韓国メディアは、北朝鮮の出方次第では、韓国政府が協議再開に柔軟対応する可能性も示唆した発言との見方を示している。

 李大統領は「北朝鮮は2012年の強盛大国達成を目標に置いている」と述べ、来年、北朝鮮情勢が大きく変化する可能性を指摘。6カ国協議による核問題解決に全力を尽くす必要性を強調した。

 また「米国だけでなく、日本や中国、ロシア、欧州連合(EU)など多くの国から(朝鮮半島の)平和的統一に対する支持基盤を得る作業を始めねばならない」と主張。特に「中国、ロシアと意見を一致させる土台作りをする必要がある」と主張し、外交努力を強化するよう指示した。

 玄仁沢(ヒョン・インテク)統一相は、同日の新年業務報告で、人権問題解決や支援実現など、北朝鮮住民対策優先の政策を実施し▽北朝鮮の変化誘導▽望ましい南北関係の実現▽統一に向けた準備--を政策推進目標とする方針を示した。11年を「統一により近づく前進の年」としたい意向を表明した。

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