爪切り傷害無罪:元看護課長が刑事補償を請求

2010年12月29日 19時47分 更新:12月29日 20時58分

 北九州市の病院で認知症の入院患者2人の爪を切り、出血させたとして傷害罪に問われ、福岡高裁の逆転無罪判決が確定した北九州八幡東病院元看護課長、上田里美さん(44)が、身柄拘束に対する刑事補償として約127万円を福岡高裁に請求した。

 刑事補償法は無罪が確定した元被告に、拘束日数に応じて、1日あたり1000~1万2500円の補償を定めている。

 弁護団によると、請求は今月7日。上田さんは07年7月に傷害容疑で逮捕されてから1審・福岡地裁小倉支部での初公判後の同年10月に保釈が認められるまで102日間拘束された。「身柄拘束で受けた精神的損失は大きい」として、最高額の補償を求めたという。

 福岡地裁小倉支部は09年3月「患者の痛みや出血に配慮せず、楽しみとして切った」として傷害罪を認定し、懲役6月、執行猶予3年(求刑・懲役10月)を言い渡したが、福岡高裁は今年9月、「看護目的だった」などとして無罪を言い渡し、確定した。【岸達也】

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