鳥インフル:爆発的な感染拡大の予兆なし…専門家会合

2010年12月29日 19時22分

 国内最大のツル越冬地、出水平野(鹿児島県出水市)で鳥インフルエンザが確認されたことを受け、環境省の専門家会合が29日、開かれた。現在までにナベヅル5羽で感染が確認され、マナヅル2羽で感染の疑いはあるが、「爆発的な感染拡大の予兆はない」との認識で一致した。環境省は越冬の続く2~3月まで監視強化などの対応を取る。

 会合には、鳥取大の伊藤寿啓(としひろ)教授(獣医公衆衛生学)らが出席、現状把握や1万羽以上が分布するツルの集団感染の予防策などを議論した。

 その結果、現状について「比較的、落ち着いていると判断できる」としたが、1日に数十羽が死ぬなどの感染拡大に備える必要があると指摘。弱ったツルを早期発見して隔離するとともに、密集度を下げるため給餌地点を分散させるよう提言した。また、渡り鳥がウイルスを運んだ可能性が高いとみて、感染経路の解明を急ぐ。

 国内では10月以降、出水平野のほかに北海道、島根県、鳥取県、富山県で野鳥や家きん類などに鳥インフルエンザ感染が確認されている。【江口一】

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