|
|
きょうのコラム「時鐘」 2011年2月23日
松井秀喜選手のキャンプ入りのニュースに接して新天地での活躍を思い描いていたら、ニュージーランドから衝撃のニュースが飛び込んできた
崩落した建物に埋まったという富山の語学学校一行の安否が気遣われる。地震発生の第1報は、現地大使館によると「日本人の被害情報はない」であった。それでひと安心していたのだが、「ない」は「まだ届いていない」でしかなかった さまざまな情報が瞬時に届く時代だが、知りたい情報が素早く手に入るとは限らない。だから、もどかしさが募る。どうでもいいような情報は入ってくる。地震の直前、大量の鯨が漂着し、始末に困って人々は次々と処分したという。鯨に優しい人たちなのに、いざとなったら殺してしまうのか どうでもいい情報のせいで、そんなことを思っていた矢先、頭から冷や水を浴びた衝撃である。が、情報は乏しく、それが不安を募らせる 地震の恐怖は、阪神大震災の被災者から繰り返し聞かされた。「とても言葉にはできぬ」と、言われた記憶もある。被災した人たちも頼みになる情報を懸命に待っているはず。胸が痛む。 |