交通事故:歩道に車、1人死亡1人重体 東京・田園調布

2010年12月26日 23時31分 更新:12月27日 11時14分

乗用車が歩道に突っ込み、通行人をはねた事故現場=東京都大田区田園調布本町で2010年12月26日午後11時9分、尾籠章裕撮影
乗用車が歩道に突っ込み、通行人をはねた事故現場=東京都大田区田園調布本町で2010年12月26日午後11時9分、尾籠章裕撮影

 26日午後9時45分ごろ、東京都大田区田園調布本町の都道(中原街道)交差点付近で、乗用車が歩道に乗り上げ歩行者4人をはねる事故があり、このうち栃木県下野市川中子、会社員、水島亮さん(36)の長男で小学3年、光偉(みつより)君(9)が頭を強く打ち、搬送先の病院で死亡した。いとこで幼稚園の男児(6)=埼玉県在住=も意識不明の重体。一緒にいた祖父母の男性(68)と女性(67)も全身を強く打ち重傷を負った。

 男児2人は祖父母の長男と次男の子供たちで、冬休みを利用し、孫だけで現場近くの祖父母宅に遊びに来ていたという。

 車の後部座席に同乗していた少年(19)と男性(20)も弾みで車外に飛び出すなどして頭などに軽傷を負った。

 警視庁田園調布署は乗用車を運転していた大田区東雪谷3、会社員、宮田智裕容疑者(20)を自動車運転過失傷害容疑で現行犯逮捕した。現場には急ブレーキをかけたとみられる痕があり、田園調布署は宮田容疑者がスピードを出し過ぎ、車線変更などでハンドル操作を誤った可能性があるとみている。飲酒は検知されなかった。宮田容疑者は「事故を起こしたのは間違いない」と供述しており、容疑を同致死傷に切り替え、詳しい事故原因を調べる。

 東京消防庁などは当初、亡くなったのは一緒にいた6歳男児としていたが、田園調布署が確認したところ光偉君だったと判明した。また、6歳男児の年齢が一時5歳と訂正されるなど情報が混乱した。

 田園調布署と東京消防庁によると、乗用車には宮田容疑者のほか19~20歳の男性3人が乗っていた。車は宮田容疑者の家族の所有だった。中原街道を川崎方面に向かって直進中に歩道に乗り上げたとみられ、重傷の女性は約10メートルもはね飛ばされたという。現場の制限速度は50キロだった。

 現場は東急東横線多摩川駅の南東600メートルほどの住宅街を通る直線道路。歩行者をはねた車は、歩道に乗り上げた後、マンションの生け垣に衝突。ボンネットが押しつぶされて後部も大破し、周囲には割れた窓ガラスが散乱していた。

 近くに住む主婦(58)は「大きな音を聞いて出てみると、小さな男の子が車の脇で、おでこから血を流し、別の子が心臓マッサージを受けていた」と話していた。【前谷宏、小泉大士、市川明代】

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