2010年12月25日 10時54分
来春小学校に入学する子のママが最も不安に感じるのは、「いじめ」や「学校になじめるか」よりも「登下校時の安全」--。小学館の学年誌「小学一年生」編集部の調査でこんな実態が浮かんだ。重要性を感じる入学準備品のトップは「防犯グッズ」に。我が子が犯罪や事故に巻き込まれる不安に敏感な意識が、世相を反映した結果といえそうだ。
調査は11月13~17日、11年4月に小学1年生となる子供の母親(20~40歳代)を対象にインターネットで実施し、計500人が回答した。
母親が我が子の入学で最も心配や不安に思うのは、登下校時の安全21%▽いじめ15%▽犯罪や事件に巻き込まれること14%。以下、交通事故に遭うこと(8%)、学校になじめるかどうか(8%)--と続いた。「勉強についていけるかどうか」(4%)は9番目だった。
「最も」かどうかを抜きにして、不安を訴えた割合は、交通事故95%▽犯罪や事件94%▽登下校時の安全89%。安全・防犯関連が上位3項目に集中した。
入学時に買いそろえる準備品で、母親自身や上の子の時よりも重要性を感じるのは、防犯ブザーや防犯機能付き携帯電話など防犯グッズ69%▽ランドセル52%▽学習机36%の順。防犯グッズを「持たせたい」「どちらかといえば--」と答えたのは9割近くに上った。「既に持たせた」(7%)と合わせると、ほぼ全員に行き渡る計算になる。
「小学一年生」の塚原伸郎編集長は「悲しい事件や事故の報道があるたびに親の心は痛む。子供に防犯グッズを持たせる家庭が多いのは不安の証し」とコメントしている。【遠藤拓】