2010年12月24日 18時9分
前原誠司外相は24日の記者会見で、外務省が22日に公開した沖縄返還交渉をめぐる外交記録文書ファイルの中に機密電報を焼却した痕跡を示すメモが見つかったり、文書が欠落していたことについて「過去の文書で欠落が生じていると聞き、大変残念だ」と述べた。
外相はさらに「今後に生かしていきたい。外交文書の管理はしっかりとやられなければいけない」と話し、再発防止に努める考えを示した。
問題のファイルは、沖縄返還に際して米国が自発的に支払うとなっていた米軍用地の原状回復補償費400万ドルを日本が肩代わりした密約をめぐるもの。3通の機密電報を焼却した痕跡を示すメモが見つかった。また、目次に「沖縄返還交渉機密漏洩(ろうえい)事件」と書かれ、同名を記した表紙はあるものの、文書本体が欠落していた。焼却された電報や欠落した文書の内容は不明。【西田進一郎】