伊藤座長に聞く「まさにこれから動きだす」

　特別調査委員会の伊藤座長は調査が遅々として進まない中、強い口調で方針などを語った。

　―正直に八百長関与を話せば処分軽減も考慮するという狙いは。
  「今は情報がないということだ。携帯電話が一番の頼りだが（未提出などで）大変なことになっている。事情聴取だけで判断することはない。でも、情報を多方面から取らなきゃいけない状況に追い込まれている。一つの選択として考えた」

　―刑事事件の捜査に用いる手法を今回の問題に取り入れた。
  「世論の批判とか出てくると思う。ただ刑事事件に当たらないといっても、相撲協会の歴史と活動は日本の国民全体に染み込んでいると思う。そういうこと（関心度の高さ）を踏まえて決めた」

　―正直に話せば除名や解雇から救済するか。
  「そこまでまだデータがない。まさにこれから動きだす。（１４人）全員の情報を多方面から集め、委員会の弁護士たちが、あらゆる状況を考えながら判断していく」

　―携帯電話を出さない人の処分は。
  「正直者がばかを見ることは避けたい。出していない人と、それ以外の人の聴取内容を照らし合わせながら評価する」

　―調査は長引くのか。
  「そこが難しい。聴取を繰り返してやるしか手はない。何回も繰り返してやっているうちに、話す方も情が出てくるものだ」