プロレス記者の独り言
取材歴25年の大ベテラン・川野辺記者のブログです。豊富な知識・経験をもとにプロレスの醍醐味を書き尽くします。
まんじゅうを愛した馬場さん
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過日(1月31日)馬場さんゆかりのホテルのキャピトル東急ホテルで13回忌法要「偲ぶ会」がしめやかに行われた。会場正面には馬場さんの等身大のフィギュアが立ち、改めて馬場さんの大きさを認識させられた。その横には遺影が飾られ、なんと大福餅が備えられていた。
なぜ大福餅なのかというと、馬場さんは大の甘いもの好き。晩年、某テレビ番組のコメンテーターとしてゲスト出演した時に、「もし最後の晩餐に何を食べますか?」の問いを受けた。馬場さんは何のためらいも見せず「大福餅を食べたい」と即答してのけたほど大福餅、甘いものというか、あんこ系が大好物。
その昔、一緒に巡業の旅に出てJRの駅でみたらし団子などの即売会などがあると、記者は馬場さんから背中を押されたものだ。その馬場さんの顔には「団子、買ってきてよ」と書いてある。それが分かるようになるのに数年かかったものだが……。
そして記者に買わせた団子を馬場さんは独り占め。底に残った餡と蜜をぺロリぺロリ舐め回す。あまりにも馬場さんが美味そうに食べるので、ある時「馬場さん、一本下さい」とおねだりしたが「食べたけりゃ、自分で買って来いよ」と言われた。「そりゃないよ」と思ったが、言えたものではない。
普通、人は物を食べるときは手で口に運ぶのだが、馬場さんが大福・まんじゅうを食べるときは長いあごがグーンと伸びて口というか、あごが大福・まんじゅうに接近していくように見えたから不思議だ。麻雀をしている時も側に大福・まんじゅうを置いておき、暇を見つけてはあごというか口を伸ばしていたものだ。
巡業で馬場さんとよく一緒に食べたまんじゅう系の菓子を羅列してみよう。鹿児島では「かるかん」。漢字にすれば「軽羹」。江戸時代、琉球を支配下に置いていて砂糖が自由になっていただけに伝統ある和菓子だ。愛媛・松山ではカステラの生地であんこをロールした「タルト」。広島ではご存知「もみじまんじゅう」。名古屋に行けば無条件で「赤福」。餅をあんこで包み込んだ感触は甘いもの好きの馬場さんにとって無上の喜びだったにちがいない。そして東北に転戦すれば福島・郡山の「薄皮まんじゅう」だ。黒糖を浸み込ませた薄い皮であんこを包んだまんじゅうは芸術品。
日本全国の甘いものを食べ尽くした馬場さんを「絶品!」とうならせたのが、故郷の新潟・三条の「敦賀屋草大福」。幼い頃から慣れ親しんだ味は忘れられなかったの
だろう。そして馬場さんが「日本一のまんじゅう」と折り紙をつけたのが、福井・勝山の「勝山まんじゅう」だ。勝山は天龍源一郎の故郷。天龍が大相撲から全日プロへの転向を決めた時に天龍の両親が馬場さんへの挨拶代わりに持参したのが「勝山まんじゅう」。それ以来、馬場さんの舌をうならせたまんじゅうは出てこなかった。
なぜ大福餅なのかというと、馬場さんは大の甘いもの好き。晩年、某テレビ番組のコメンテーターとしてゲスト出演した時に、「もし最後の晩餐に何を食べますか?」の問いを受けた。馬場さんは何のためらいも見せず「大福餅を食べたい」と即答してのけたほど大福餅、甘いものというか、あんこ系が大好物。
その昔、一緒に巡業の旅に出てJRの駅でみたらし団子などの即売会などがあると、記者は馬場さんから背中を押されたものだ。その馬場さんの顔には「団子、買ってきてよ」と書いてある。それが分かるようになるのに数年かかったものだが……。
そして記者に買わせた団子を馬場さんは独り占め。底に残った餡と蜜をぺロリぺロリ舐め回す。あまりにも馬場さんが美味そうに食べるので、ある時「馬場さん、一本下さい」とおねだりしたが「食べたけりゃ、自分で買って来いよ」と言われた。「そりゃないよ」と思ったが、言えたものではない。
普通、人は物を食べるときは手で口に運ぶのだが、馬場さんが大福・まんじゅうを食べるときは長いあごがグーンと伸びて口というか、あごが大福・まんじゅうに接近していくように見えたから不思議だ。麻雀をしている時も側に大福・まんじゅうを置いておき、暇を見つけてはあごというか口を伸ばしていたものだ。
巡業で馬場さんとよく一緒に食べたまんじゅう系の菓子を羅列してみよう。鹿児島では「かるかん」。漢字にすれば「軽羹」。江戸時代、琉球を支配下に置いていて砂糖が自由になっていただけに伝統ある和菓子だ。愛媛・松山ではカステラの生地であんこをロールした「タルト」。広島ではご存知「もみじまんじゅう」。名古屋に行けば無条件で「赤福」。餅をあんこで包み込んだ感触は甘いもの好きの馬場さんにとって無上の喜びだったにちがいない。そして東北に転戦すれば福島・郡山の「薄皮まんじゅう」だ。黒糖を浸み込ませた薄い皮であんこを包んだまんじゅうは芸術品。
日本全国の甘いものを食べ尽くした馬場さんを「絶品!」とうならせたのが、故郷の新潟・三条の「敦賀屋草大福」。幼い頃から慣れ親しんだ味は忘れられなかったの
だろう。そして馬場さんが「日本一のまんじゅう」と折り紙をつけたのが、福井・勝山の「勝山まんじゅう」だ。勝山は天龍源一郎の故郷。天龍が大相撲から全日プロへの転向を決めた時に天龍の両親が馬場さんへの挨拶代わりに持参したのが「勝山まんじゅう」。それ以来、馬場さんの舌をうならせたまんじゅうは出てこなかった。
本日の見出し
海老蔵事件と小向美奈子の接点
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