2011年2月22日15時1分
他人名義を使って不正に用意した携帯電話を横流ししたとして、警視庁は22日、「ドコモショップ中野駅前店」(東京都中野区)元店長の男(31)と携帯電話販売代理店「ヴィクトリー中野店」(同)元店長の男(29)、自称暴力団員の男(32)の3人について、業務上横領の疑いで取り調べを始めた。容疑が固まり次第逮捕する。
3人が不正取得した携帯電話は計約350台にのぼるとみられる。警視庁は、携帯が自称組員から転売され、振り込め詐欺などに使われたとみて解明を進める。携帯の不正取得をめぐり、ドコモショップなど販売店側が摘発されるのは異例という。
捜査関係者によると、ドコモショップ元店長は2008年8月、管理していた携帯電話1台を着服し、自称組員に譲り渡した疑いが持たれている。ヴィクトリー元店長は10年3月、同様に携帯2台を着服した疑いがあるという。
この2店からは、08年ごろから10年にかけ、それぞれ百数十台、合わせて約350台の携帯が自称組員側に渡ったとみられる。
捜査関係者やNTTドコモ広報部によると、両店舗には自称組員が訪れ、「代理人」として、他人の名前を勝手に使い、新規契約したり機種変更したりしていたという。自称組員は店に居座ったり、店側に執拗(しつよう)に要求したりし、元店長らが応じていたとされる。
不正に取得した約350台のうち、約70台が新規契約、約280台が機種変更だった。元店長らは新規契約でも機種変更でも、契約者の本人確認をしていなかった。特に、機種変更の場合は、携帯電話不正利用防止法に基づく身分証明書などによる確認義務がなく、両店では本人確認は電話だけでも認められていた。元店長らはこうしたチェックの緩さを背景に、多くを機種変更の形で提供したとみられる。