一晩たって気持ちも落ち着いたので、私なりにこの出来事をまとめてみようと思う。(前記事アップ後、オフィシャル・サイトその他ある程度のことを読んでから書いている)
「柳美里氏blogで虐待告白」その後も、ネット上は盛り上がっている様子。私も脊髄反射的に記事を書いてしまったのだけれど。
(前の記事から文体が変わっているけど次の記事から戻るはず。苦笑)
柳美里氏のblogが更新されていた。
息子さんが、どんな嘘をついたのか、何が起きたのか・・・。
08年02月05日 21:35
「嘘」について、お話しします。
当初は、7時に起床し、朝ごはんを食べて、9時台のディズニーランド→横浜駅のバスに乗って、給食前に学校に到着、という予定でした。
しかし、わたしは、目を醒ました息子に、こう質問したのです。
「昨日、お風呂で髪洗ったときに、切った髪がいっぱい出てきたけど、あれは、なに?」
(息子は、鋏で自分の髪を切る癖があります。とにかく、毎日大人の目を盗んではチョキチョキチョキチョキ切り刻んでいます。ですから、家のなかでは鋏を隠し、担任のY先生には鋏を没収されています。それでも、級友の鋏を借りて、チョキチョキチョキチョキ執念のごとく切っています)
息子はいいました。
「ママの鋏で切った」
「鋏?」(鋏なんて、持ってきたかな?)
「ママのペンケースから取り出した」(ペンケースなんて、持ってきたかな? あぁ、でも、ホテルで手紙の返事を書こうと思ってたから、持ってきたのかもしれない……)
「どこにあるの?」
「テレビの裏に隠した」
わたしは、テレビの裏を探しましたが、見つかりません。
「朝ごはん食べたら、チェックアウトして、バスに乗って、あんたは学校に行かなきゃいけない。フザケテる時間はない。本当のことをいいなさい。ペンケースは、どこにあるの?」
「ベッドの下」
ベッドの下にも、ありませんでした。
「嘘を言ったら、ペンケースは出てこない。本当のことを言えば、ペンケースは出てくる。ペンケースのなかには、東さんの形見の万年筆がはいってるし、ママの仕事先の担当編集者の名刺がはいってるんだよ。失くしたら、困るの。さぁ、ほんとうのことをいいなさい」
「あぁ、思い出した! クローゼットのなかだ!」
クローゼットのなかにも、ありませんでした。
わたしは、息子のほっぺたをひっぱたきました。
(わたしは、必要なときは、手を挙げます。ただし、グーではやりません。物も使いません。平手で、力を加減して、ほっぺた、あたま、手の甲、おしり、ふくらはぎなどをひっぱたきます。ちなみに、わたしの両親はグーで殴りました、ハタキやホウキも使いましたね)
息子は、「じゃあ、いいます、今度こそ、ほんとうのことです。ペンケースが100パーセント出てくる場所をいいます」と前置きして、最初の日に泊まった5階の部屋のテレビの裏に隠した、と白状し、隠したときの前後の状況を語りました。とても細かい説明だったので、..
続きは柳美里氏のblogを読んで欲しい。余りに長くて引用できないので。
(アップした時間や文章が若干変わっているのは、上の記事を含め、連投した記事を編集し直してアップしているため)
事の顛末を要約すると、TDLの取材に子どもさんと同居人さんと共に行き、宿泊したホテル内で子どもが自分で髪の毛を切っていた事が発覚。
その「はさみ」(が入っていたと思われるペンケース)をホテルの人を巻き込み探し回った。
子どもが本当のことを言わないので、ほほを数発叩いた。
結局、「はさみ」ではなく爪切りで切っていた。
ということだったらしい。
全てを読んだ感想としては「脱力」の一言に尽きる。
まぁ、子育てしていれば色々ある。こういうトラブルもあるだろう。
全部読んで「大変だったね。お疲れ様」という気持ちもある。
「8時間叩いている」記事をアップした時点では、彼女の心象風景としては嘘ではなかったのだろうし、これほどバッシングされるとは思ってなかったのではないか?
実際、2ちゃんねるでは、子どもを心配したり、彼女自身を心配するような書き込みも多く見られた(板によっては、それ以外の物の方が多かったけれど)。
一番うろたえたのは柳美里氏本人で、2ちゃんねるの反応に対する反応(+新作のPR)として、あの煽り記事
真に受けるひとが皆無だったら面白くないわけですが、アレ読んで、児童相談所に通報する「読者」なんて、マジいるんすね〜
ま、本望っちゃあ本望ですけど、
さきほど、息子の宿題みてやってるときに、児童福祉司が3人(男性2名、女性1名)もいらっしゃいまして、あがっていただいたんですがね、
ま、わたしはわたしで、そんなあなたがたの(わたしの書いたものに対する)反応を楽しんでいるので、
せいぜい踊ってくださいな、ね!
さぁ、シェイク! シェイク!
ブレイク! ブレイク!
を書いたのだろう。
この記事で、私も脊髄反射してしまったわけだけれど、それ以前の記事だけなら「心配してます」で終わっていたと思う。
柳氏は2ちゃんねるの動向をひどく気にしている。
その後の炎上ぶり、また、児相が本当に動いたことで、ものすごく慌てて説明記事を書いている。
まるで別人のような書きっぷりで、時系列も内容もばらばら。編集した記事と元記事が混在していたり・・・。(リアルタイムで読んでいた私も私だけど)
彼女は自分のオフィシャル・サイトのQ&Aで
「なくしたいと思うけれどなくせないものってなんですか?」
という質問に
「● 自意識
広辞苑によると、自分自身がどうであるか、どう思われているかについての意識。」
と答えている。
破天荒に生きている様に見えて非常に繊細な人のだろう。
つっぱることで何とか自分を支えているようにも見える。
彼女の生き方ついて、とやかく言うつもりはないし、こうして、赤の他人が興味本位で分析まがいのことをするのも「いらない世話」だとは思うが。
一連の記事の最後は
ここでもしっかり煽っているし・・・。
わたしのブログごときで、タイマツやライターやマッチを手にしてくださった2ちゃんねらーのみなさん、ご苦労様でした。
児童福祉司のみなさん、近い将来、児童虐待をテーマにした小説を書くつもりでおりますので、いい取材になりました。
もっといろいろお話をおうかがいしたかったくらいです。
お茶もお出ししないで、失礼いたしました。
・・・。
「やりたいだけおやんなさい」と言うしかないか。
昨日も書いたけど、児相まで動いたという「ことの重さ」を知って欲しい。
それと、子どもさんとの事を専門家に相談されることをお勧めする。
(記事を読んだ限りでは色々と思うところはあるが、記事の趣旨とは違うので書かない)
子どもさんには、自分が母親であることを人に知られないようにした方が良いと言っているようだ。でも顔写真付きでblogに書いている以上、今回のことは周囲の保護者は知っているはず。
当然、学校も把握している。
先生達や周りの保護者は心配しているよ。きっと・・・。
息子さんのお父さんも。
周りを振り回すのが柳氏の流儀かも知れないが、ネットだけに留まらないほど問題は大きくなってしまっている。
2ちゃんねるには「謝罪をしていない」と言っている人もいるようだけど、私のように勝手に騒いでいる人達にはそれを言う権利はない。謝罪を要求できるのは、彼女の息子さんと周辺で実際に巻き込まれてしまった人だけ。
あとね。本当に虐待で苦しんでいる子ども達。(柳氏の息子さんも広義の虐待にあっていると思う)
どんな気持ちで書いたのか本当のところはわからないけど、ちゃかすようなことはやめてほしい。
柳氏は虐待する親の立場からの小説書きたいと言っている。でも、こんなことをするような人が書いた「虐待」の小説を読みたいともう人がいるのかな。
ここまで書いてきたが、あくまでも彼女の説明が広義のフィクションでないことが前提。
まとまらない「まとめ」というオチか・・・。