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「今こそやらなくては」 大相撲高田川部屋、Ust配信の舞台裏 ぶつかり稽古にちゃんこ鍋も

ITmedia News 2月22日(火)10時9分配信

「今こそやらなくては」 大相撲高田川部屋、Ust配信の舞台裏 ぶつかり稽古にちゃんこ鍋も
稽古場の様子
 2月12日土曜日。大相撲高田川部屋はその日も朝から稽古が始まっていた。「せいやー」と力士たちがうなり声をあげ、ばちんっと大きな音を立ててぶつかり合う。「ぜーぜーはーはー」という息づかいも漏れる。その大迫力の光景を、全国の500人近くが見守っている──Ustreamライブで、ネット越しに。

【写真:力士もUstream画面を見つめる】 【動画:高田川部屋 朝稽古の様子】

 「す、すごい」「見入っちゃう!」「手に汗握る」――Twitterに感想が次々に書き込まれていく。稽古が終了すると、今度は力士たちがちゃんこ鍋を囲む様子が。ネットはさらに盛り上がり、「ちゃんこキター」「うまそうすぎて困る」――視聴者はあっという間に100人増えた。

 高田川部屋のUstream配信はこれが2回目だ。世間を騒がせている角界の八百長問題は、2回目の実施を公式サイトで告知した後に発覚した。Ustream配信を中止することも考えたが、「今だからこそやらなくては」と高田川部屋後援会の強い後押しがあったと、高田川親方(元関脇安芸乃島)は明かす。

●白熱の稽古、Ustream配信の現場は

 高田川部屋は都内の地下鉄清澄白河駅から徒歩5分ほどの場所にある。近くに川が流れる静かな住宅街だ。Ustream配信当日に訪れると、稽古に励む力士たちの声が外まで聞こえていた。土俵のある稽古場には後援会メンバーなど10数人の見学者が。なかには熱心に写真を撮る外国人もいる。

 高田川部屋は力士30人の大所帯だ。朝稽古は午前4時半から6時間半ほどあり、土俵には番付が低い力士から順番に上がって容赦なくぶつかり合う。その度にばちんっと大きな音が響き、力士たちの肌が紅潮する。汗と土にまみれた肩や背中も、「せいやー」と気合いを入れる大きな声も印象的だ。

 鉄砲柱と呼ばれる太い丸太柱に向かって突っ張り稽古する力士や、すり足を繰り返し練習する力士もいる。高田川親方は白いまわしを付け、仁王立ちで見守る。「一撃で!」「立合いが弱すぎるぞ!」――親方の激が飛ぶと、稽古場の空気がピリっと引き締まる。力士たちは眉間にぐっと力を入れ、より真剣な表情になる。

Ustream配信した稽古の映像

 そんな様子を午前9時から3台のカメラでとらえ、Ustream配信する。全体を見渡す映像から、ローアングル、力士のアップと、テンポよく切り替わる。「カメラワークがいい」などと感想がTwitterで書き込まれ、同時視聴者数は最大480人に。「海外から見ている」というつぶやきもあった。

 稽古が終わってもUstream配信は続く。風呂上がりの力士がまげを結ってもらう様子や、ちゃんこ鍋を囲む様子が映される。稽古とはうって変わって和やかな雰囲気だ。「まさかちゃんこ生中継とは!」「おいしそう〜」――Twitterが盛り上がる。「親方の表情が稽古中とは別人」とつぶやく人も。同時視聴者数は稽古のときより多い643人に達した。

 部屋のテレビにはUstream画面が映しだされ、力士たちが時折見つめていた。大雷童は「すごいですね!」と視聴者数の多さに驚いた様子。前乃富士はニコニコして「ちゃんこを見たいのは分かるけど、稽古も見ろよー(笑)」と話す。ブログ用の写真を携帯電話で撮影している力士もいた。

●「今だからこそやらなくては」

 Ustream配信を手がけたのは、高田川部屋後援会事務局の4人のスタッフで、今回が2回目だ。初めてUstream配信したのは昨年12月の稽古納めの日。力士たちの家族に見てもらったり、相撲の稽古を見たことがない人に興味を持ってもらおうと始めた。

 「お相撲さんって特別な存在と思われるけど、若い男の子たちなんです。親御さんからすれば心配だろうと思って配信することにした。稽古が厳しかったら心配だし、かといって息子が稽古に励んでいなくても心配だろうし」と、事務局の岩崎裕司さんは語る。

 1回目の配信に集まった視聴者は60人ほどだったが、その後スポーツ新聞で取り上げられ注目された。「1日中“相撲道”に励んでいて、PCを触る時間がない」(岩崎さん)という力士たちからは、「面白いですね」「今どきネットでこんな風に見えるんですね!」と好評だった。岩崎さんたちは「需要があるんだ」と驚いたという。

 「是非2回目を」という力士たちの後押しがあり、もう1度Ustream配信することに。岩崎さんは新たに配信用機材を調達し、特設サイトも用意し、1月末に公式サイトで告知した。だがその後すぐに八百長問題が発覚。Ustream配信を中止することも考えたという。

 「力士の家族や相撲の稽古を見たことがない人に興味を持ってもらいたいという目的があるのに、Ustream配信を中止することは本末転倒だと思った」と岩崎さん。高田川親方も2回目の配信について、「後援会から『今だからこそやらなくては』と言ってもらった。別に悪いことしているわけじゃないし」と明かす。

 2回目のUstream配信には1回目の10倍近い人が集まった。岩崎さんは「八百長問題が起こったことで改めて注目された。素直にうれしいけど、戸惑いもある」と少し複雑な表情だ。一方、高田川親方は「こういう時でも頑張れって言ってくれる人がいるのが幸せ」としみじみ語る。

 Ustream配信は今後も続けていく予定だ。岩崎さんたちはこれまで高田川部屋のWebサイトの制作・運営などを担当してきたが、撮影と配信に関してはみな素人という。「今回カメラワークが良いと言ってもらえたので、それを生かしながらやっていきたい」と意気込んでいる。【宮本真希,ITmedia】


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最終更新:2月22日(火)10時9分

ITmedia News

 

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