2011年2月22日15時0分
石原慎太郎・東京都知事
東京都の石原慎太郎知事(78)が、4月の都知事選に立候補しない意向を関係者に伝えていることがわかった。自民党などが4選出馬を求めているが、3月上旬にも正式表明したい意向だという。不出馬が確定すれば、同党は新たな候補者選びが急務となる。民主党などの人選にも影響を与えそうだ。
石原知事は22日までに「出る気はない」との意向を親しい関係者らに伝達した。ただ、長男で自民党幹事長の石原伸晃氏や自民支持団体が出馬を要請しており、こうした事情も考慮して最終的に判断するとみられる。
石原知事は衆院議員を1995年に辞職後、99年の都知事選で初当選。2003年は308万票で再選、07年も280万票余りの大量得票で3選を決めた。07年に立候補する際、「最後のご奉公」と3期での引退を示唆したが、昨年春以降は「政治は一寸先は闇」などと述べ、進退についての明言を避けていた。
石原都政を支えてきた自民党は1月、4選をめざして立候補を促す方針を決め、今月18日には同党を支持する業界団体などが知事に出馬を要請。伸晃氏も「ぜひ出て欲しい」と自ら立候補を求めているが、知事は「結局は私が決めること」などと繰り返してきた。
石原知事が不出馬を最終決断すれば、自民党は新たな候補者の人選を進める。民主党は「勝てる候補」と目される蓮舫行政刷新相(43)の立候補が不透明な中、複数の人物に打診している。石原知事の不出馬で選挙情勢が大きく変わることから、今後の人選にも大きな影響が出るのは確実だ。
都知事選をめぐっては、前参院議員の小池晃氏(50)=共産党推薦=と、外食チェーン大手ワタミ創業者の渡辺美樹氏(51)が立候補を表明している。東国原英夫前宮崎県知事(53)や松沢成文神奈川県知事(52)らの名前もあがっている。