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仙台に場外市場 来月オープン

2011年02月21日

全国各地で人気を集めている「場外市場」が来月、仙台市内にオープンする。海産物を中心に東北6県の新鮮な食材を並べるという触れ込みだ。市も特例として建設を認めるなどして支援。アウトレットモールのような市内の新たな観光拠点としてにぎわうかどうか注目される。(田伏潤)

 この施設は「場外 杜(もり)の市場」。仙台市若林区卸町の中央卸売市場近くでは、3月29日の開業に向けて建設が進んでいる。

 プロジェクトを担うのは、市内の不動産会社の斎喜ビル。平屋建ての売り場面積は約2400平方メートルと中規模スーパー並みの広さで、同社は「産直施設としては東北最大級」としている。

 杜の市場では、東北6県の約20社がマグロやホタテ、ウニのほか、野菜や精肉を販売。4月中には、すし店に加え、市場に並ぶ食材を使ったレストランも開く予定だ。新鮮さと割安感を売りに、まずは地元客をターゲットにするが、将来は観光拠点になることも期待されている。

 外部に委託した調査によると、年間の売上高は8億〜20億円、来場客は60万〜100万人と見込まれるという。斎藤喜平社長は「せっかく中央卸売市場があるので、築地などのように場外市場でも盛り上げたい」と話している。

 お客さんをひき付ける実績やノウハウを持つ人材として、大崎市の「あ・ら・伊達な道の駅」を全国2位の集客力ある施設に育てた佐藤仁一元社長をプロデューサーに招いた。斎藤社長とは以前からの知り合いだ。佐藤さんらは、お客さんに生産者情報を即座に知ってもらう仕組みの導入なども検討している。

 卸町地区にこれまで場外市場がなかったのは、市の「特別用途地区建築条例」があったためだ。今の中央卸売市場が完成した1973年に全面的に改正され、卸売市場の周辺では卸売業や関連業務に使う建物以外の建設が規制された。地区での卸売業の集積を進める狙いがあった。

 一方、この地区には2015年度の開業を目指す地下鉄東西線の「卸町駅(仮称)」ができる。そこで、市は昨年1月、周辺の街づくりの一環として、杜の市場の建設を許可した。一般のスーパーなどでは出店が難しい地区だけに「特別扱い」だったが、市建築指導課は「中央卸売市場と連携する場外市場として活性化してほしい」としている。

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