日本国債見通し引き下げこうみる:政府へのアナウンスメント効果=バークレイズ 森田氏
<バークレイズ・キャピタル証券 チーフストラテジスト 森田長太郎氏>
ムーディーズ・インベスターズ・サービスは22日、日本政府のAa2の格付けの見通しを安定的からネガティブに変更したと発表した。ムーディーズは9日の説明会で6月までの財政スケジュールを注視していくと話していたので、このタイミングで日本国債の見通しをなぜ引き下げたのか、やや分かり難い面がある。見通しを「ネガティブ」にした後、6月に「税と社会保障の一体改革」がまとまらない場合、それを理由に格付けを引き下げるという布石かもしれない。
格付けのアクションが出ることによって、マーケットでは政府に緊張感をもたらすと好意的に受け止められるのではないか。政府に対するアナウンスメント効果や警鐘に働くことはあり得る。
もっとも、きょうの円債市場は株安が誘発し、買い手控えていた向きの買いが少しずつ出てきている状況で、ムーディーズの見通し引き下げの影響は、限られているようだ。
(東京 22日 ロイター)
© Thomson Reuters 2011 All rights reserved.
デモに屈しない姿勢示唆
リビアの最高指導者カダフィ大佐が国営テレビに姿を見せた。国外脱出を否定し、反政府デモに屈しない姿勢を示唆した。 記事の全文 | スライドショー