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暴言警官、事情聴取中の脅迫 初公判で認める、謝罪なし

2011年2月22日

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写真:初公判を終えた高橋和也被告=21日午後、大阪地裁前、飯塚晋一撮影拡大初公判を終えた高橋和也被告=21日午後、大阪地裁前、飯塚晋一撮影

 任意で事情聴取した大阪府内の30代の男性に暴言を浴びせたとして、脅迫罪に問われた府警東署警部補の高橋和也被告(34)=減給処分=の初公判が21日、大阪地裁(岩倉広修裁判長)であり、高橋警部補は起訴内容を認めた。検察側は、警部補が男性に怒鳴るなどして自供を迫った取り調べの様子を再現した。

 検察側の冒頭陳述などによると、同府内で2009年12月、女性が落とした財布が着服される遺失物等横領事件が発生。高橋警部補と部下の巡査部長は昨年9月3日午後、女性に面会を求めるメールが送信されたパソコンがある会社を訪れ、同社で働く男性から事情聴取した。

 検察側は、警部補らが午後2時10分ごろから会社近くに止めた車の中で男性を取り調べ、「知りません」と否認する男性に「お前の人生、むちゃくちゃにしたるわ」と脅したと指摘。さらに男性を東署(大阪市中央区)に任意同行し、同5時20分ごろまで「お前、今ほんまに殴りたいわ」「こら、なめとったらあかんぞ」「手、出さへんと思ったら大間違いやぞ」と怒鳴ったと主張した。

 男性は隠し持っていたICレコーダーに、この暴言を録音していた。検察側は男性の調書も朗読し、「男性は『ひどい取り調べをしたことをきちんと謝罪してほしい』としている」と述べた。次回公判は3月30日に開かれ、男性の意見陳述や被告人質問などがある。

 男性側は昨年10月、高橋警部補と巡査部長を特別公務員暴行陵虐などの容疑で大阪地検特捜部に告訴。特捜部は同容疑などでの立件を見送り、大阪区検が脅迫罪で略式起訴。大阪簡裁は、区検が罰金刑を求めた略式起訴は相当でないとして正式裁判を開くと決め、先月には地裁への審理移送を決定する異例の経過をたどった。(平賀拓哉、野上英文)

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