口蹄疫:過労などで死亡した公務員、計8人に

 口蹄疫(こうてい)疫との戦いが続く中、過労などによる犠牲者も相次いでいる。昨年11月末に口蹄疫が発生して以降、過労などで死亡した人は計9人に上り、このうち公務員が8人を占める。

 慶尚北道安東市職員のクム・チャンスさん(7級職員〈日本の地方公務員中級職に相当〉)=当時49歳=は、12月1日午前0時40分ごろ、同市禄転面の防疫作業の詰め所で、夜を徹して防疫作業を行っていた最中に脳出血で倒れ、意識を取り戻さないまま同月7日に息を引き取った。十分に休むこともできないまま交代勤務に就き、過労により死亡したのだ。

 京畿道議政府市新谷洞住民自治センターのウォン・ヨンス事務官(49)は、二日間にわたって徹夜で勤務した直後、先月15日に通常通り出勤し、退勤直前に胸の痛みを訴え、病院へ運ばれる途中に死亡した。市葬として行われた告別式に参列した遺族や親類、同僚たちは「妻と二人の子を持つ一家の主(あるじ)であり、年老いた母親の面倒を見る孝行息子であり、そして貧しい人々のために身をささげた公僕だった」と、その死を悼んだ。

 慶尚北道英陽郡の面(日本の村に相当)事務所職員のキム・ギョンソンさん(当時37歳)は昨年12月28日午後4時ごろ、防疫監視所周辺に砂をまくため、1トントラックを運転していたところ、大雪のため凍結した道路でスリップし、横転して死亡した。非常態勢の下、家に帰ることもできないまま勤務を続けた末、事故に遭った。

 口蹄疫発生に伴う公務執行中の死亡者として認定された公務員はこの3人だ。政府の関係者は「このほかにも現在審査を行っており、認定者はさらに増える可能性がある」と話した。慶尚南道河東郡農業技術センターのイム・ギョンテク係長(51)は、先月31日に自宅で心筋梗塞(こうそく)のため倒れ、病院に運ばれたが死亡した。防疫作業を担当する部署に勤務し、昨年11月以降の非常態勢の下で過労がたたった、と周囲の人たちは話した。

朴瑛錫(パク・ヨンソク)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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