◇…スポーツ報知の購読申し込みは、フリーダイヤル 0120-16-4341(イロ ヨミヨイ) まで…◇
◇…過去の記事は、ご使用のプロバイダのデータベース・サービスをご利用ください。…◇
台湾プロ野球の八百長事件で詐欺罪と賭博罪に問われ、懲役1年8月、執行猶予4年の有罪判決が確定した元阪神タイガース投手で、台湾プロ野球リーグの兄弟の監督を務めていた中込伸氏(41)が21日夜、大阪・関西空港に帰国した。海外渡航制限が解除され、2年1か月ぶりに台湾から日本に戻った中込氏は、自身の八百長を否定。冤罪(えんざい)を主張した。大相撲の八百長発覚については「ピンとこない」と述べた。
2年1か月ぶりの帰国第一声は、潔白の主張だった。中込氏は「そういうことは実際には一切していない。スポーツマンシップにのっとった日本の教育を受けていますので」と八百長事件への関与を明確に否定した。
グレーのトレーナーにジーパンの軽装。スーツケース1つとショルダーバッグを抱えて到着ロビーに姿を見せた。「やってもいないことを認めなきゃいけないのはつらいところもあった。外国で自分の言うことを聞き入れてもらえず、心が苦しくイライラした」。淡々とした口調ながら、悔しさをにじませた。
無罪を主張すれば、裁判は最低でも2年はかかると担当弁護士に言われ「その間、仕事もできない。日本の家族の生活もあるので認めるしかなかった」と苦渋の選択をしたという。
そんな中込氏にも、大相撲で八百長発覚のニュースがインターネットなどを通じて飛び込んできた。それでも「僕自身、八百長には関与していないのでピンとくるものがない」ときっぱり。台湾の法廷では有罪となったものの、それが冤罪だと訴える中込氏は、大相撲の八百長と自身が関連づけられることに嫌悪感をあらわにした。
ただ、八百長の嫌疑をかけられたことに対しては「八百長があるのは聞いていたが、実際に僕の周りであったのはビックリ。僕の用心のなさかもしれない。いろんな人に迷惑をかけた」と反省。現在は無職ながら、今後は「一からやり直したい。野球が好きなので野球の仕事をしていきたい」と、潔白を説明しながら周囲の理解を得たいという。
取材を終えた中込氏を、日本でずっと待っていた家族が出迎えた。国際電話で話はしていたが、久々の対面。長女・杏樹さん(16)、次女・麻里衣さん(11)が駆け寄り、父の目で優しく見つめた。美加夫人とも笑い合い、空港バスで帰路に就いた。
◆中込 伸(なかごみ・しん)1970年2月16日、山梨県生まれ。41歳。甲府工から88年に神崎工へ編入、阪神の球団職員となって同年ドラフト1位で正式に入団する。2001年オフに自由契約となり、ダイエー(現ソフトバンク)の入団テストを受けたが不合格。02年、台湾球界の兄弟に入団し、05年限りで現役引退した。07年末に投手コーチとして兄弟に復帰。09年に監督となったが、八百長事件で昨年解雇された。
◆中込氏の有罪が確定した八百長事件
▼2009年11月 台北郊外の空港から日本に出国しようとしたところを連行。
▼10年2月 賭博罪と詐欺罪で起訴。08年から09年の5試合で八百長に関与し、計150万台湾元(約420万円)を受け取ったとされた。
▼同7月 公判で起訴事実をすべて認める。
▼同8月 懲役1年8月、執行猶予4年の有罪判決。
▼同11月 控訴審初公判。
▼同12月 1審と同じ懲役1年8月、執行猶予4年の判決が確定。
▼11年1月 180万台湾元(約510万円)を納付し、渡航制限解除。
(2011年2月22日06時01分 スポーツ報知)
国内最大規模の携帯ニュースサイト。スポーツニュース速報のほか、旬の社会、芸能ニュースも満載。月額84円(税込)
巨人軍公式サイト。待ち受け画像や注目の選手情報など、シーズンオフも必見。「NEWS読売・報知」の全コンテンツも利用できて月額210円(税込)!
翌日朝掲載の釣果情報を当日夜に配信。厳選した指定船宿と協力店からの正確な情報や、船宿の自慢料理・仕掛けなど、実用的なメニューもご用意。月額210円(税込)
携帯初の競輪予想情報。グランプリやダービーはもちろん、関東・南関東を中心に各レースを徹底予測。月額210円(税込)