主な先進国と新興国あわせて20カ国・地域(G20)の財務相・中央銀行総裁がパリに集まり、世界経済の問題を協議した。高騰する食料価格、拡大するグローバルな不均衡、ドルだけに頼らない国際通貨制度。G20という枠組みが、これらの課題に応えられるかが試されている。
食料高騰は今や単なる経済問題ではなく、エジプトなど中東の政権を揺さぶる国際政治の問題である。価格高騰の背景には、新興国の食料需要の増加や干ばつなどの天候異変、先進国の金融緩和がある。
米国の追加緩和を機に投資資金が、食料、資源に流れ込んだことの影響は無視できない。G20財務相会議は作業部会を設け食料高騰の背景を分析するとともに、商品取引の透明性を高め、商品デリバティブ(金融派生商品)の規制・監督のあり方を検討するとした。価格安定の効果があがるよう最大限努力してほしい。
グローバルな不均衡の是正については、(1)公的債務と財政赤字、民間貯蓄率と民間債務(2)貿易収支、投資所得などからなる対外収支などを、物差しとすることにした。昨年11月のG20首脳会議(ソウル・サミット)の議論の延長線だが、経常黒字の規模の大きい中国が難色を示し、話はあまり前には進まなかった。
国際通貨制度の議論は、中国がドル基軸体制に疑問符を投げかけ、外貨準備を補う手段である国際通貨基金(IMF)の特別引き出し権(SDR)の役割を高めるべきだと提案している。国際通貨改革をいうなら中国も人民元の自由化や相場変動の柔軟性向上に努めるべきだ。
対外不均衡の問題では、4月に開く次回のG20財務相会議までに不均衡を測る物差しの中身を固め、監視対象国を選ぶことになった。10月の財務相会議で不均衡是正に向けた行動計画を協議し、11月のG20首脳会議(カンヌ・サミット)で行動計画に合意するという段取りだ。
金融市場が静かに待ってくれる保証はない。問われているのは、リーマン・ショック後に金融サミットとして発足したG20サミットが十分機能しているかどうかだ。「参加人数が多すぎ突っ込んだ議論ができない」との声は参加者からよく聞く。
かといって、今さら日米欧の主要7カ国(G7)やロシアも加えた8カ国(G8)で、世界規模の問題を仕切るわけにはいかない。G20の内部で中核メンバーを形成する段階に入っているのかもしれない。その際、仲間外れにされないよう、日本は特に経済や金融の分野で積極的に提言し行動する必要がある。
G20、IMF、世界経済、SDR、エジプト、食料高騰、先進国、ドル
日経平均(円) | 10,857.53 | +14.73 | 21日 大引 |
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NYダウ(ドル) | 12,391.25 | +73.11 | 18日 16:30 |
英FTSE100 | 6,014.80 | -68.19 | 21日 16:35 |
ドル/円 | 83.12 - .14 | ±0.00 | 22日 5:47 |
ユーロ/円 | 113.64 - .72 | -0.08円高 | 22日 5:48 |
長期金利(%) | 1.305 | +0.005 | 21日 15:06 |
NY原油(ドル) | 86.20 | -0.16 | 18日 終値 |
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