旧軍医学校跡地 骨の発掘調査
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旧軍医学校跡地 骨の発掘調査

2月21日 18時33分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

20年余り前、東京・新宿区の旧日本軍の軍医学校の跡地で多くの人の骨が見つかったことについて、厚生労働省は「ほかの場所にも骨が埋められていた」という証言が寄せられているため、21日から跡地の一部を掘り返す調査を始めました。

22年前の平成元年、東京・新宿区の旧日本軍の陸軍軍医学校の跡地で、工事中に地下からあわせて62人分の人の骨が見つかりました。その後、当時、軍医学校で看護師をしていた女性から「敷地内のほかの場所にも人の骨が埋められていた」という証言が寄せられたため、厚生労働省は、現地に建っていた公務員宿舎が解体されるのを待って、発掘調査を行うことにしました。21日は、敷地内のアスファルトや土を掘り返す作業が行われ、来月末までにあわせて3000平方メートルの土地を掘り返して、確認作業が進められます。厚生労働省は、10年前、当時の軍医学校の関係者らに聞き取りをして、「この跡地で見つかった人の骨は、人体標本作成用として集められた、日本人などの戦死者を含む遺体の一部とみられる」とする調査結果をまとめましたが、一部の専門家などからは、戦時中に中国で人体実験をしたとされる部隊が関係しているのではないかという指摘が出ています。発掘調査を求めてきた市民団体は、「工事中に偶然見つかった22年前と違い、今回は証言に基づく調査なので、骨が出てくる可能性は高いとみられる。その場合は、国の責任で身元の確認を急ぐべきだ」と話しています。