最終更新: 2011/02/22 00:36

スーパーニュースニュースJAPANスピークスーパーニュース WEEKEND新報道2001

東京・新宿区の旧陸軍軍医学校跡地で発掘調査開始

およそ20年前、東京都心で発見された大量の人骨の謎をめぐって、旧陸軍軍医学校の元看護師が「人体標本を埋めた」と詳細に証言、厚生労働省が21日、初の発掘調査を始めた。
21日、厚生労働省は東京の中心部で発掘調査を始めた。
掘り返したのは、新宿区戸山の旧陸軍軍医学校跡地だった。
1989年、工事担当者は「1つ、2つではなく、7〜8個とかそういう数があったので、びっくりしたんですよ」と話した。
この地域では、20年以上前、国立感染症研究所の建設工事中に60体を超える人骨が発見された。
人骨は、頭部や大腿(だいたい)骨など部分的なものが多く、弾痕とみられるあとや骨を切開しようとしたあとも見られた。
1992年、人骨を鑑定した大学は、「人体を使って行った実験、そういうことは十分、考えられます」と話した。
人骨は誰であったのか。
現場近くには戦時中、中国で細菌兵器を開発していたとされる旧陸軍731部隊が研究拠点を置いていたことから関連が指摘されたが、2001年、厚生労働省は「731部隊との関連は明らかにできなかった」と結論づけた。
しかし、人骨問題を究明する会の川村一之さんは、「ここに人体標本が埋められているので、わたしたちはGHQ(連合国軍総司令部)に掘り返されたら困ると、そういう意味で監視の意味も込めて、ここに住んだという証言がありました」と話した。
この証言により、厚労省が今回、初めて発掘に乗り出した。
調査では、およそ3,000平方メートルの敷地内で、まず6カ所を試掘し、3月には敷地全体で調査を行うという。
厚労省側は「もし人骨がこの地で出たということになりましたら、身元がもし判明しないようなものにつきましては、新宿区の方に引き渡すということになっております」と話した。
人骨問題について究明する市民団体の川村さんによれば、今回の発掘場所以外にも、人骨が見つかる可能性が高い場所があるという。
川村さんは「この地図の中のX印ですね。これが元看護師さんの人体標本を自分も手伝って捨てたとおっしゃるところです。ちょうど場所でいえば、この公園になっているところのタイヤが埋められている、その場所辺りになります」と話した。
証言を基にすれば、軍医学校の跡地には、人体標本などが埋められた場所は、3カ所あるということになる。
人骨は生前、誰であったのか。
新たに骨が見つかっても、その身元が明らかにならなければ、この地で何が起きたのか、真相の解明には程遠い。

(02/22 00:34)


[ high / low ]

「社会」の最新記事

最新記事

Today's Question

子ども手当は必要だと思いますか?

必要
いらない
どちらでもない

送信

結果をみる

投稿する

記事に対する意見・ご感想や情報提供はこちらから

映像の投稿はこちらから

Windows Media Player」または「Flash Player」をインストールして、動画をご覧ください。