ルポ:LG電子、LEDテレビで日本攻略なるか(下)

「海外ブランドの墓場」日本、サムスンも2007年に撤退

 実はLG電子も一度苦杯をなめている。02年に日本市場に進出したものの販売不振に陥り、08年に撤退した。それから2年で戦列を立て直し、昨年末に再進出に乗り出したのだ。2度目の挑戦では、東京、大阪、名古屋、広島など日本国内でも特に購買力の高い大都市を中心に、大手家電量販店60店舗にテレビを納品した。こうした成果だけでも、日本のメディアは「ともすれば、テレビ市場も海外メーカーに奪われてしまうのではないか」と警戒している。

 LG電子はまずテレビを通じて認知度を高めた後、洗濯機や冷蔵庫などそのほかの家電製品で市場を拡大する狙いだ。LG電子のイ・ギュホン日本法人長(副社長)は「デザインや技術力に優れたメーカーというイメージで、市場シェアを伸ばしたい」と意気込みを語った。

■モニターや携帯電話のブランド認知度を活用

 このようにLG電子が日本の家電量販店に進出することができたのは、LCDモニター市場などで積み上げた認知度のおかげだ。同社のLCDモニターは昨年上半期に20%以上のシェアを獲得、日本のメーカーを抑えて1位を獲得した。また、携帯電話部門でも、日本の移動通信会社「NTTドコモ」と手を結び、現地での販売拡大に力を入れている。

 同社はハイエンドのLEDテレビだけを日本で販売することで、高級ブランドとしてのイメージ構築に力を注いでいる。日本の消費者の好みを把握し、一般のLCDテレビに比べて消費電力を約32%も抑えたLEDテレビを開発した。さらにテレビ放送を録画して持ち歩くのを好む日本人のために、すべての製品に外付けハードディスクドライブ用のUSB端子を設けた。最近東京を訪れた大韓貿易投資振興公社(KOTRA)の趙煥益(チョ・ファニク)社長は「韓国メーカーは、日本を攻略できなければ世界市場でさらに1段階飛躍することはできない。LG電子が成功するかどうかは、日本市場開拓の試金石になる」と、日本市場で成功することの意義を説明した。

東京=車学峰(チャ・ハクポン)特派員

東京=ソル・ソンイン朝鮮経済i記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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