仕事柄さまざまな名刺をもらうのだが、首をひねりたくなる名刺も少なくない。つらつらと肩書を連ねた人の話ではない。外部からすれば相手の立場が判断しづらい肩書の数々である。
例えば「シニアスタッフ」や「マネジャー」。内部ではどんな位置付けなのだろう。マネジャーが入ったばかりの平社員だったりする。「主査」などもそうだが、相手にはったりをかます狙いがあるのだろうか。
公務員は特に複雑怪奇だ。「副課長」「課長補佐」がいて、「主幹」もいる。課長などに「事務取扱」「心得」と付く場合も。ナントカ官も随分増えた。政治家も、「代表代行」に「副代表」、さらにそれぞれ「筆頭」やら「代行」がいたりする。
無理にひねりだしたような肩書は、無駄の象徴や責任逃れの方策にも見える。しかし組織内では、余っている人の処遇など意味をなしているのだろう。そしてそれをありがたいと思う人が多いから、この手の肩書はなくならないのだろう。
ボクシングの世界さえそうだ。世界ボクシング協会(WBA)には、半数以上の階級で「正規」王者と「暫定」が並立し、場合によっては「スーパー」王者まで存在する。そうして金もうけの機会を増やしてきた。
これに対し日本ボクシングコミッションは、「暫定」を王者と認めない方針を固めた。目先の利益より、乱発へのファンの批判を重んじた形だ。この勇気あるカウンターパンチ、不思議な肩書だらけの組織の面々はどう受け止めるだろうか。(G)