北京中心部でデモ厳戒、ネットや携帯も監視強化(下)

 こうしたムードの中、中国当局は緊張を高めている。物価高、失業など高度成長の過程で生じた貧富の差、都市と農村の格差などにより、社会的対立が広がる中国社会の状況は、チュニジアやエジプトなどの状況と大差ないからだ。

 中国公安当局は同日、全国13都市の集会場所に警察を大挙動員し、集会の阻止を図った。また、反体制活動家に対する予備拘束にも乗り出した。

 インターネットと携帯電話に対する全面的な規制も実施されている。中国検閲当局は、中国のインターネット上で「ジャスミン革命」という単語を含む文章を削除し、「百度」など検索エンジンなどによる関連文章の検索ができないようにした。台湾メディアによると、中国移動(チャイナ・モバイル)、中国聯通(チャイナ・ユニコム)など国営の移動通信キャリアも禁止用語を含む携帯電話のメール発信を遮断しているという。北京駐在の外交消息筋は「まだ中国政府が統制力を発揮しているが、アフリカや中東のように一気に民主化要求が噴出しかねないという懸念が中国の最高指導部にまで広がっている」と話した。

ジャスミン革命とは

 先月チュニジアで起きた大規模な反政府デモ。ベンアリ大統領が辞任し、23年にわたる独裁政権に終止符を打った。同国の国花ジャスミンの花にちなんで、名称が付けられたジャスミン革命は、中東各地で拡大する反政府デモの導火線となった。

北京=崔有植(チェ・ユシク)特派員

金承範(キム・スンボム)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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