山口県上関町への原発建設計画で、中国電力は21日午前、建設予定地の海域に作業台船を派遣し、埋め立て工事を再開した。反対派の同町祝島の漁船は抗議行動をしている。中電側は海岸にも作業員を大量動員して柵の設置を試み、反対派とにらみ合った。
中電の台船は早朝から建設予定地に向かった。反対派漁船の抗議を受けたものの、台船5隻程度が埋め立て作業区域に入った。中電上関原発準備事務所によると、岩石を海底に投入して基盤を整備する工事に着手したという。
埋め立て工事の再開は2009年11月に反対派の抗議で中断して以来、1年3カ月ぶり。中電は昨年9月から台船を繰り返し派遣していたが、漁船の抗議を受けて再開できないでいた。
中電は、埋め立て予定地に面した田ノ浦海岸にも21日早朝、社員や作業員、警備員たち約400人を派遣。柵を設置しようとしている。反対派約120人が抗議している。
中電は今月1日、上関原発の建設推進に向け、電源事業本部に置いていた「上関原子力立地プロジェクト」を山下隆社長の直属機関とした。同日からは、推進派の漁船約20隻が「自主監視船」として台船を援護していた。
工事再開について、上関原発を建てさせない祝島島民の会の山戸貞夫代表は「形だけで、実際は何も進んでいない。抗議を続ける」としている。
【写真説明】埋め立て工事を再開した台船=21日午前9時35分、山口県上関町沖(撮影・山本誉)
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