三菱マテリアルツールズ、CFRP加工向けにCVDダイヤモンド・コーティングドリルを発売
三菱マテリアルツールズは、CVDダイヤモンド・コーティングドリル「WSTARドリル」シリーズにCFRP(炭素繊維強化プラスチック)の穴加工専用の「同MCS形」を追加した(ニュースリリース)。CFRPは、高強度の炭素繊維が含まれているため工具寿命が極端に短くなる上、積層体構造なので穴加工時に層間はく離(デラミネーション)が起きやすいなど、加工性の課題がある。
また、加工部位によっては、CFRPとアルミニウム(Al)合金の重ね板加工をする場合があるが、この際両者の被削性が異なるため、加工がさらに難しい。
新製品はCFRPや、CFRPとAl合金の重ね板の穴加工に特化した切刃デザインと、新開発の多層微粒CVDダイヤモンド・コーティングの採用により、優れた穴精度と長寿命を実現したもの。さらに、独自の成形技術によるユニークなクーラント穴を付加することで、特にCFRPとアルミニウム合金の重ね板加工をする際の切りくず排出性が向上し、高い穴精度を実現している。
サイズは、航空機部品の穴加工に多い0.1719インチ(4.366mm)から0.501インチ(12.725mm)の8型番を用意している。価格は2万8900円(税別)〜7万5800円(同)