2011年2月19日11時0分
【ニューヨーク=丹内敦子】国連安全保障理事会は18日、イスラエルによる入植活動を「違法」と非難する決議案を採決した。米国がオバマ政権になって初めて拒否権を行使し、廃案になった。オバマ政権はパレスチナ和平を重要課題としているが、拒否権行使で、イスラエル寄りの姿勢を示す形となった。
決議案はアラブ諸国が主導して提出した。東エルサレムを含むパレスチナ占領地でのイスラエルによる入植活動を「違法」と断定。包括的な平和への主たる障害になっていると非難し、「即刻、完全な停止」を要求していた。採決では、15安保理理事国のうち14カ国が賛成、常任理事国の米国だけが反対した。
米国は今週以降、パレスチナ自治政府などと水面下で交渉、イスラエルを名指しして入植活動の凍結を要請する議長声明などの妥協案を示していた。しかし、パレスチナとイスラエルの双方がこれらの妥協案を拒否した模様で、アラブ諸国が決議案を採決に持ち込んだ。
この日の安保理会合で、米国のライス国連大使は「米国が入植活動を支援していると誤解するべきではない。その逆で、入植活動の継続についての正当性を認めていない」と釈明した。