【ジュネーブショー】Lamborghini社、次期「Murcielago」のキャビンはCFRP製
イタリアLamborghini社は2011年2月11日、3月に開催するジュネーブショーで発表する次期「Murcielago」のキャビンがCFRP(炭素繊維強化樹脂)製であることを明らかにした。これまでMurcielagoは鋼管スペースフレーム製のボディであった。
次期Murcielagoは先進技術を多く活用する予定で、その一つが145kgと非常に軽量なCFRP製のキャビンとなる。キャビンの前後にはアルミニウム合金製フレームを結合し、このフレームにサスペンション、エンジン、変速機を搭載する。
CFRP製キャビンは三つの成形方法で部材を成形し、最終的にルーフ、ピラーを備えた形状に一体化する。三つの成形方法はRTM(レジン・トランスファ・モールディング)、プリプレグ、RTMを使いながら中空形状の部品を成形するBlaidingである。RTMは型にセットした炭素繊維のシート(プリフォーム)に樹脂を射出して高温で硬化させる方法。プリプレグは、炭素繊維に樹脂を含浸させたシートを型に押し付け、真空炉で加熱硬化させて成形するもの。複雑な成形品を作れる上、表面の平滑性に優れるの特徴だ。最後のBlaidingについて詳細は明らかにしていないが、織物の技術を使って中空形状のシートを作り、RTMによって樹脂を注入するという。この方法でピラーやロッカーパネルを成形している。
Lamborghini社は「RTM-Lambo」と呼ぶ特許取得中の工法を新たに開発し、従来金属製であった型をCFRP製に置き換えたという。これによって、すでに組み立てたキャビンの一部の部品を型として、次の成形に利用でき、型の製作コストが低減できた。新工法は、従来の方法に比べて樹脂の注入圧を下げられたとする。CFRP製キャビンはLamborghini社が内製する。また、軽量化のためキャビン以外の部分にもCFRPの適用を増やしている。
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