リビアの死者、250人超か カダフィ独裁、深刻な危機19日、リビアで開かれた集会で支持者に対して手を上げる最高指導者カダフィ大佐(ロイター=共同) 【カイロ共同】反体制デモが激化しているリビア北東部ベンガジの人権活動家は20日、中東の衛星テレビ、アルジャジーラに対し、反体制デモが始まった15日夜以降、ベンガジだけで計200人が死亡、計800人が負傷したと述べた。北東部デルナの別の活動家は、18日以降、デルナだけでデモ参加者計約50人が死亡したと語った。 今後は首都トリポリにデモが波及する可能性も出てきた。41年以上にわたる最高指導者カダフィ大佐の独裁体制は深刻な危機に直面、政権側はデモ拡大を防ぐため精鋭治安部隊を投入し、徹底弾圧する構えだ。 19日には、世界最大級の産油国サウジアラビアで少数派のシーア派イスラム教徒によるデモが起きていたことが判明。サウジの隣国で、原油輸送の大動脈ホルムズ海峡に面したオマーンでもデモがあり、民主化要求運動は原油相場の命運を握るペルシャ湾岸諸国でも拡大し始めた。 イランの改革派ウェブサイトによると、イラン各地で20日、反体制デモが行われ、首都テヘランで治安当局がデモ参加者に発砲、1人が死亡した。アフリカ北西部モロッコでも首都ラバトなどで、国王の権限縮小などを求め数千人がデモ行進した。 【共同通信】
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