「加藤辞職でも自民腐敗変わらず」
「政権交代実現で構造を断ち切れ」
自民党を離党した加藤紘一元幹事長が衆院議員を辞職した。政治資金を自宅マンションの家賃に流用していたのでは、どういう弁解をしても許されない。しかも、問題の政治資金は脱税事件で起訴された元事務所代表の佐藤三郎被告の不法行為で集められていた。辞職して責任を取るしかない。
ただ、何度も言うように、これは自民党の権力構造に根ざした体質的な問題。年中行事のように毎年繰り返されている。政権交代を実現して、腐敗構造の中心にある自民党を変えない限り、問題は何も解決しないのだ。
国民の方々は、単に「加藤氏はダメ」「スキャンダルは許せない」と憤るだけではなく、自民党政権を倒して、腐敗構造を断ち切るために立ち上がってほしい。自らの一票一票で行動を起こしてほしい。
こういう時、有識者の中から「スキャンダル合戦をやめて、本来の政治をやってほしい」という意見が出されるが、まったくの間違いといえる。
腐敗した政治家や政党に権力を握らせ続ければ、結局は同じことの繰り返し。不正は徹底的に追及して正さなければならない。臭いものにフタをしようとするのは、自分自身が腐敗構造に浸っているからではないか?
ところで、僕の中国に関する発言が、一部マスコミによってゆがめられて伝えられたので、この連載で改めて真意を説明したい。
結論から言うと、僕は「日中両国は力を合わせて共存共栄の道を築いていくべきだ」と考えている。
しかし、現実の日中関係を見ると、お互いに腹を割って相互扶助の関係を築く努力に欠け、「カネ」「カネ」といった話題ばかりが先行しいる。加えて、中国は核武装を含めて軍事力拡大をどんどん進めている。
こういう関係は良くない。このままで推移すれば両国の将来に幸福はないと考え、僕は先年、中国人民解放軍の幹部に会ったときにも直接話したし、最近、中国共産党の幹部が来訪したときにも、彼らにこう語りかけた。
「日本人は一定限度を超すとヒステリー状態を起こす。いまでさえ、知識人の中には『核武装すべき』という人は存在するし、日本にはその能力も十分ある。そうなったら悲劇だ。お互いに協力して良い関係を築こう」
この話を福岡市内での講演で披露したところ、一部マスコミが核武装の部分を意図的に強調して「核武装可能|小沢氏暴言」などと書いた。前後の話を聞けば真意は理解できるのに。この程度では「かわら版」以下。猛省を促したい。
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