デモ呼びかけ 北京も一時騒然
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デモ呼びかけ 北京も一時騒然

2月20日 19時30分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

中東各国でインターネットを通じて反政府デモが広がったことを受けて、中国でもインターネット上で北京や上海など全国13の都市でのデモが呼びかけられ、首都北京では一時大勢の人が集まり、騒然とした雰囲気に包まれましたが、警察による厳重な警備が敷かれ、大きな混乱はありませんでした。

インターネットでデモの呼びかけが行われたのは、北京や上海、広州など13の都市です。デモはチュニジアで起きた政変にちなんで「中国ジャスミン革命」と名づけられ、現地時間の20日午後2時に繁華街などに集まり、生活水準の向上や共産党による一党支配の終了、報道の自由の確保、さらに民主化などを訴えようと呼びかけられました。このうち、北京中心部の繁華街「王府井」の集合場所周辺には、制服と私服の警察官が大勢出て警備に当たり、ものものしい雰囲気に包まれました。予定の時間に近づくと、呼びかけを知って様子を見に来た人たちが集まり、その後、観光客なども大勢とどまったため、群衆は一時数百人まで増えて、騒然とした状態が30分ほど続きました。立ち去るよう求める警察官と現場にいた数人がもみ合う場面もありましたが、スローガンを叫ぶようなことはなく、大きな混乱はありませんでした。また上海では、集合場所にいた3人の若者が警察官に拘束されましたが、大きな混乱はなく、その他の都市でも大規模なデモが起きたという情報は伝えられていません。ネット上では今後も毎週日曜にデモを呼びかけていますが、胡錦涛国家主席は先に共産党の幹部に対し、インターネットの管理を強化するよう指示しており、中東各国の動きが中国国内に影響を及ぼすことがないよう警戒を強めるものとみられます。香港の公共ラジオ局などは、香港の人権団体「中国人権民主化運動情報センター」の情報として、今回のデモの呼びかけに関連して、中国各地で政府に反対する意見を発表したり、陳情を行ったりした100人以上が、19日から警察などによって拘束や自宅軟禁の措置がとられたと伝えています。デモの呼びかけは当初、中国国内では閲覧できないインターネットのホームページや、短い文章を投稿する「ツイッター」に書き込まれましたが、中国国内のサイトに転載されるとまもなく削除され、閲覧できないようになっており、中国政府は監視を強めるなど神経をとがらせています。