(cache) 回路描く光の微細化に成功 半導体も容量10倍に? - 47NEWS(よんななニュース)
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  • 回路描く光の微細化に成功 半導体も容量10倍に?


     従来の約30分の1という短い波長の光を発生させる実験装置=7日、宇都宮市の宇都宮大学

     半導体を使った電子部品の小型化に向け、研究を進めていた宇都宮大(宇都宮市)や長岡技術科学大(新潟県長岡市)などのグループが、半導体に回路を描く光の微細化に成功した。波長が従来の30分の1で、より小さな回路を描くことができる。

     グループの東口武史・宇都宮大准教授は「実用化すれば同じサイズの電子部品でも容量が10倍以上になる。スマートフォン(多機能携帯電話)でDVDが見られるほど性能が上がり、コストダウンにもつながる」としている。

     研究論文は米専門誌に掲載され、英専門誌「ネイチャーフォトニクス」でも取り上げられた。

     宇都宮大によると、回路はレーザー光を使って半導体の表面に描く。波長が短いほど細い線を描けるが、最先端の装置でも波長は193ナノメートル(ナノは10億分の1)。線の幅は細くて30ナノメートル程度だ。

     グループは、金属にレーザー光を当てると金属自体からより波長の短い光が出ることに着目。以前から金属のスズで実験していたが、レアアース(希土類)を材料にしたところ6・5~6・7ナノメートルと、より短い波長の光が得られた。幅10ナノメートル以下の線も描けるという。

      【共同通信】