国際【海外事件簿】美人局の誘惑に負けた台湾軍高官 中国に機密漏洩+(1/4ページ)(2011.2.20 18:00

  • [PR]

[国際]ニュース トピック:海外事件簿

  • メッセ
  • 印刷

【海外事件簿】
美人局の誘惑に負けた台湾軍高官 中国に機密漏洩

2011.2.20 18:00 (1/4ページ)
台湾の軍機を中国側に漏らし、台湾当局に逮捕された羅賢哲少将(2008年4月25日撮影)=AP

クリックして拡大する

台湾の軍機を中国側に漏らし、台湾当局に逮捕された羅賢哲少将(2008年4月25日撮影)=AP

 米台の軍事協力関係を揺るがす事態が発覚した台湾国防部の将官による中国側への軍事機密漏えい事件。陸軍司令部で電子情報通信部門を統括する現役の軍高官が中国側にまんまと抱き込まれ、長年、中国のためのスパイ活動を続けてきた背景には、中国側が差し向けたとみられる30代の美女との交際があったことがわかった。また事件の端緒は、疑惑をキャッチした米国連邦捜査局(FBI)が撮影した旅行中の2人の写真だったことも明らかになり、スパイ映画さながらのストーリーに、台湾各紙の報道は過熱。社会的関心は一層たかまりつつある。(吉村剛史)

過去50年で最高位

 台湾の検察当局に逮捕されたのは、台湾陸軍司令部の情報システム担当トップである電子情報通信処の処長、羅賢哲陸軍少将(51)。

 台湾国防部が8日夜、羅少将を「中国に軍事機密情報を長期間にわたり漏洩(ろうえい)した重大な疑いで1月25日、逮捕した」と発表したことで事件は明るみにでた。

 羅少将は2002年から05年にかけて、タイで駐在武官として勤務し、この間に、中国の情報機関の接触を受けてスパイとなっていた。

 国防部は、中国側に買収された台湾の軍人としては「過去50年間で最高位」とし、受け取った報酬の総額も数十万ドル(数千万円)に達するとみている。

 また、その被害規模の全容は、現段階では明らかになっていないものの「過去最大」(台湾各紙)とみられている。

このニュースの写真

台湾の軍機を中国側に漏らし、台湾当局に逮捕された羅賢哲少将(2008年4月25日撮影)=AP
今年1月、ミサイル発射訓練を観閲し、報道陣の質問に応じた台湾の馬英九総統。対中融和政策をとる一方で、防衛面では手を緩めない姿勢をアピールしたが(AP)
台湾国防部が今年1月、南部・屏東県の軍事基地で実施した自主開発の長距離地対空ミサイル「天弓2型」の発射訓練。中国軍が試験飛行に成功した次世代ステルス戦闘機「殲20」に対抗する狙いとみられている(AP)
今年1月、ワシントンでの講演前にキッシンジャー米元国務長官(右)から紹介される中国の胡錦涛国家主席。講演では「台湾は中国の核心的利益で13億人の国民感情に関わる」と述べ、米国が台湾に売却を行えば米中関係が悪化すると、強くけん制した(AP)

関連トピックス

関連ニュース

  • [PR]
  • [PR]

[PR] お役立ち情報

PR
PR

編集部リコメンド

このページ上に表示されるニュースの見出しおよび記事内容、あるいはリンク先の記事内容は MSN およびマイクロソフトの見解を反映するものではありません。
掲載されている記事・写真などコンテンツの無断転載を禁じます。
© 2011 The Sankei Shimbun & Sankei Digital