国際【海外事件簿】美人局の誘惑に負けた台湾軍高官 中国に機密漏洩+(2/4ページ)(2011.2.20 18:00

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【海外事件簿】
美人局の誘惑に負けた台湾軍高官 中国に機密漏洩

2011.2.20 18:00 (2/4ページ)
台湾の軍機を中国側に漏らし、台湾当局に逮捕された羅賢哲少将(2008年4月25日撮影)=AP

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台湾の軍機を中国側に漏らし、台湾当局に逮捕された羅賢哲少将(2008年4月25日撮影)=AP

 台湾の有力紙、中国時報によると、羅少将が漏洩したのは、1999年に、当時のクリントン米政権が台湾への売却を決めたハイテク通信システムに関する機密情報。

 陸海空3軍合同作戦の際にレーダーや戦闘機、ミサイルなどの間の通信を行うシステムで、米軍との連携も可能になるという。

 この指揮通信システム「博勝案」の構築には「10年の歳月と約500億台湾元(約1400億円)の巨費を投じた」とされている。

 国防部では、羅少将が中国側に台湾の軍事情報を漏らしていたのは04年以降で、昨年10月に発覚するまでの6~9年間、単独で中国のためのスパイ活動を行ったとみている。

背後に“美人スパイ”

 検察当局は、羅少将がスパイ行為をした動機や詳しい経緯など、事件の全容解明を進めているが、長年、少将と不倫関係にあった1人の女性の存在がクローズアップされている。

 台湾各紙によると、羅少将は台東出身で母は本省人、父親は外省人の元軍人で、兄も軍人。タバコは吸わず、酒はたしなむ程度。もちろん既婚者で、夫婦仲は良く、駐在武官としてタイに赴任した際も妻子を帯同していたが、そこで中国から送り込まれたとみられる女性との交際が始まった。

 女性についての詳細は不明な点が多いが、中国時報などによると、洗練された雰囲気を漂わせる当時30歳くらいの美貌の持ち主で、モデルのように背も高く、豪州のパスポートを所持し、貿易業者を装っていた。

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台湾の軍機を中国側に漏らし、台湾当局に逮捕された羅賢哲少将(2008年4月25日撮影)=AP
今年1月、ミサイル発射訓練を観閲し、報道陣の質問に応じた台湾の馬英九総統。対中融和政策をとる一方で、防衛面では手を緩めない姿勢をアピールしたが(AP)
台湾国防部が今年1月、南部・屏東県の軍事基地で実施した自主開発の長距離地対空ミサイル「天弓2型」の発射訓練。中国軍が試験飛行に成功した次世代ステルス戦闘機「殲20」に対抗する狙いとみられている(AP)
今年1月、ワシントンでの講演前にキッシンジャー米元国務長官(右)から紹介される中国の胡錦涛国家主席。講演では「台湾は中国の核心的利益で13億人の国民感情に関わる」と述べ、米国が台湾に売却を行えば米中関係が悪化すると、強くけん制した(AP)

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