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トステムの窓、耐火性能が不足 1万棟の改修必要

2011年1月28日22時2分

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 国土交通省は28日、サッシ業界最大手の「トステム」(東京)が2003年以降に出荷したサッシ窓の一部商品の耐火性能が、国の基準を下回っていたと発表した。高い耐火性能が求められる都市部の戸建て住宅を中心に使われ、計約1万棟で窓の改修が必要になる。

 問題が発覚したのは、「シンフォニー」と呼ばれる商品。窓枠の素材は室内側が樹脂、室外側はアルミで、複層ガラスが使われており、左右に引いて開閉するタイプ。

 建築基準法は、都市部の住宅密集地での延焼を防ぐため、20分間は炎の熱に耐えて窓のガラスが割れない性能を求めている。同社の商品を国が抜き打ち検査したところ、室外側からの火では8分50秒、室内側からの火では12分15秒でガラスが割れたという。

 この窓は03年10月から今月まで、戸建てや低層アパート向けに出荷され、使用されている建物は建築基準法違反になる可能性が高い。トステムは今後、無償で窓の外側に防火シャッターを設けたり、耐火性能の高いガラス戸に交換したりして改修を進める。

 サッシ窓は、業界団体が国の基準を満たす規格をつくって国の認可を受け、各社はその規格に沿った商品を造ることになっている。しかし昨年10月の「三協立山アルミ」(富山県高岡市)に続き、トステム製品でも耐火性能不足が発覚したことから、国交省は28日、同様の規格の商品を造っている「YKK AP」「新日軽」「不二サッシ」の3社に対しても自主的に耐火性能に問題がないかを点検するよう指示した。(歌野清一郎)

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