政治【産経抄】2月19日2011.2.19 02:57

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【産経抄】
2月19日

2011.2.19 02:57

 「ノー残業 妻のストレス 増加中」。恒例のサラリーマン川柳コンクール(第一生命保険)の入選句のひとつである。解説は不要だろうが、「定年を過ぎたら、そんなもんじゃ済みませんよ」という注釈もつきそうな句だ。

 ▼ほかにも男たちの家庭での居場所のなさや居心地の悪さを嘆いた「秀句」が多かった。「あやつれぬ ネット・携帯 妻・子供」「風呂の順 2番じゃダメかと 追い出され」。定年間近で、給料は減りっぱなしというオジサン族にとって、笑うに笑えない心境かもしれない。

 ▼皮肉にも、入選句が載った新聞の1面には、苦境に立つ菅直人政権のニュースがあった。民主党内の造反で予算関連法案の成立は一段と危うくなってきた。皮肉といったのは民主党政権、いや日本という「家庭」での首相の居心地がますます悪くなってきたようだからだ。

 ▼初めは弁舌さわやかな「お父さん」に思えた。だが国会では官僚が書いたような答弁を読むばかりである。妻や子にお小遣いの大盤振る舞いを約束したが、サイフは空っぽだ。あわてて給料(消費税)アップを求めてもそう簡単にはいかない。

 ▼他人の庭で勝手に商売したり、池で魚を釣ったりという粗暴な隣人に対し、家では怒ってみても面と向かうと何も言えない。言動に問題のある親戚のオジサンたちもやりたい放題だ。これでは家族みんなに愛想を尽かされるのも仕方ないだろう。

 ▼昨日18日には、身内の民主党幹部が首相の「クビ」を条件に関連法案成立を公明党に打診したとの情報も流れた。いよいよ絶体絶命だ。といって、首相が川柳で憂さを晴らすわけにはいかない。ここは正々堂々、解散で民主政権そのものを問うべきだ。

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